息子が算数の宿題をするときに、「あのね、オレ見られると緊張して間違えるから、こっちの部屋でするからね。あのね、のぞかないでね」と言ってしばらく引きこもった。まさか奥ではた織りなんてするわけでもあるまいに、ぴしゃりと閉じたドアはなかなか開かない。息子が思春期を迎えたら、こんな感じなんだろうか…と、もんもんと考えながら待つこと30分。「できた!」と言って持ってきたノートには、びっしりと問題と答えが書き込んであった。「オレ、ひっさんの問題を暗算で解いた!」と得意源な息子。あやしい。確か、宿題のプリントには答えが付いていたような気がする。…なぜに人払いをしたのだね、息子よ? しかし、確信のないまま責めるわけにもいかず、「そうなの、すごいね!」と褒めたあと、「どうやってしたの? お母さんにやってみせて」と、とっさに作った3桁の足し算を与えた。すると、「いいよ!」と言ってすらすら解く息子。4桁でもいいよ!と言うので、問題を作ってやりつづけるうちに、10桁の足し算までやりとげた息子。よかった、不用意な一言を言わなくて。
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