メディカルインタビュー 歯科・小児歯科編

予防が大事だと分かっていても、虫歯になってから歯科医に駆け込むという人は多いと思います。健康なお口で食べるために必要な予防の重要性と、子どもの歯並びと全身の成長との関わりについて話を聞きました。

―予防歯科が注目されていますね。

山田 予防歯科とは、虫歯や歯周病などの「治療」ではなく、虫歯になる前の「予防」を大切にしようというものです。小さいうちから虫歯がないお口を維持し、虫歯ゼロのまま成長していけるといいですよね。3歳までに歯科医院を受診した子どもは、将来虫歯が少ないというデータもあります。虫歯になる前に、歯磨きの方法や歯並びの相談ができる、かかりつけの歯科医院があると安心ですね。

―すでに虫歯や歯周病になってしまった大人の場合はどうでしょう。

山田 虫歯や歯周病、歯の欠損などの問題を抱えている方は、まず口腔内の精密な検査と正確な診断を基にした適切な治療が必要です。そして、一生しっかりかめて、再治療が必要ない口腔内を目指す必要があります。欠損がある方はインプラント(自由診療)や義歯を用いてしっかりかめる状態にすることで、再治療を繰り返すリスクを大幅に下げることができます。そのためにも、治療に関しては歯科医師とじっくり相談し、納得した治療を受けていただくことが大切だと考えています。また、将来、病気等で通院が困難になった場合でも、訪問歯科でのサポートを受けることで、口腔内の良好な状態を長く維持していけるといいですね。

―子どもの成長と歯並びにはどんな関係があるのでしょうか。

山田 子どもの顔や頭、脳は、生まれてから6歳までの間に急速に発達し、約80%が完成します。その後は停滞期に入りますが、10歳から12歳まで再び成長し、完成に至ります。この成長の時期に合わせて、頬や舌、唇を含めたお口周りの筋肉を整えることにより、健やかな顎の発育ときれいな歯並び、理想的なかみ合わせが実現します。

―歯並びが悪くなる原因は。

山田 大きな要因として「口呼吸」が挙げられます。「口呼吸」を改善し、正しい「鼻呼吸」と「顎の成長(拡大)」を獲得することで、きれいな歯並びと理想的なかみ合わせを実現できます。同時に、健康な全身の成長にもプラスになります。

―どのような治療法がありますか。

山田 着脱可能なマウスピースを装着し、トレーニングすることで、正しい「鼻呼吸」を行えるようにします。正しい鼻呼吸は顎の成長(拡大)を促し、歯が並ぶスペースを確保してくれます。その結果、歯を抜かなくても、きれいな歯並びを実現できます。マウスピースは就寝時と日中1~2時間程度の装着で済みます。詳しくは専門医にご相談ください。

やまだ歯科・こども歯科クリニック 院長 山田 清彦氏