メディカルインタビュー 産科・婦人科編

赤ちゃんの体がつくられるときに必要な葉酸は、神経管閉鎖障害や常位胎盤早期剥離の予防にも役立つそうです。専門医に詳しく聞きました。

―なぜ葉酸が必要なのですか。

牛島 葉酸は、細胞分裂を行うDNA合成に必要な栄養素です。胎児の細胞分裂が活発で、脳や脊髄などの重要な器官が形成される妊娠初期に欠かせません。葉酸が足りず器官がうまく形成されないと、神経管閉鎖障害を起こし、二分脊髄症や無脳症などになりかねません。葉酸の適切な摂取が、先天性奇形の神経管閉鎖障害のリスクを約70%減らすという研究報告があるほか、妊婦の巨赤芽球性貧血(悪性貧血)を予防することも分かっています。貧血は妊娠中期・後期も起こりうるため、妊娠中は葉酸を積極的に取りましょう。

―常位胎盤早期剥離も予防できるのですか。

牛島 はい。最近のノルウェーからの報告では、葉酸とマルチビタミンが常位胎盤早期剥離(早剥)を予防することが分かりました。また、厚労省も葉酸が臓器の細胞増殖につながり、胎盤の異常や早剥を予防すると認めています。早剥は胎児や母体の死亡の可能性がある危険な疾患なので、予防したいものですね。

―葉酸の適切な摂取方法は。

牛島 厚労省は、食事からの十分な摂取が難しいため、サプリメントの併用を勧めています。妊娠初期では、一日当たり食品から240㎍、サプリメントから400㎍が望ましいとされています。上限は1000㎍で、過剰摂取すると食欲不振や吐き気、不眠症、むくみなどの副作用が現れるので注意しましょう。葉酸とマルチビタミンが配合されたサプリメントは産婦人科の診療機関で購入できます。専門の主治医と相談した上で購入しましょう。

うしじまクリニック 院長 牛島 英隆氏

うしじまクリニック 院長 牛島 英隆氏

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