ー寒い今の季節にもワキガや多汗症の悩みは寄せられますか。

山田　年間通してワキガや多汗症で来院される方は多いですし、 この季節だからこそ、春に向けて治療を終えたいと相談に来られるケースも少なくありません。ワキガは皮膚の常在菌が脇の汗を分解するときに発生するニオイが原因です。一方、多汗症は発汗量の異常によって起こります。いずれも、 汗腺の機能を停止、または抑制する治療法があります。電磁波を照射して汗腺を破壊する治療法だと、汗が出なくなるだけでなく、多少の脱毛効果も期待できます。

ーシミ・シワ・たるみについても、切らない治療が一般的だそうですね。

山田　シミは専用のレーザーを使って、目立たなくすることができます。出力を調整することで、皮膚内の浅いシミから奥深くにあるシミまで幅広く対応できます。ただし肝斑のように、安易にレーザーを当てるとかえって濃くなるものもあるので、しっかりとした診断で見極めることが大切です。シワの場合は、表情ジワやちりめんジワなど、種類によって治療法が異なります。表情ジワにはヒアルロン酸の注入、ちりめんジワにはピーリングによる肌の活性化が効果的です。たるみは、超音波を照射して筋肉を刺激し、皮膚の内側からたるみを引っ張る治療を行います。メスを使わない、いわゆる“切らない”治療はダウンタイム（回復期間）も短く、すぐに日常生活に戻れるというメリットがあります。その人の症状によって適した治療が異なりますので、まずは専門の医師にご相談ください。