メディカルインタビュー 耳鼻いんこう科編

投薬治療やレーザー治療に加え、スギ花粉によるアレルギーの根治が望める舌下免疫治療など、花粉症治療の選択肢が増えているそうです。専門の医師に詳しく聞きました。

─今春の花粉の飛散予想は。

中野 昨夏の気温や日照時間などから推測すると、今年は昨年より飛散が多いのではないかと予測されています。しかし花粉症は、予測される飛散の量にかかわらず油断は禁物です。既に発症している人は悪化しないためにも、早めに内服薬を飲むといった対策が必要です。今は眠気を抑えるなど薬の種類も豊富ですので、かかりつけの医師に相談してみてください。また、発症していない人でも、今年の春に症状となって現れる人もいるかもしれません。今は、スギ花粉によるアレルギーの根治が望める「舌下免疫治療」(保険適用)があります。この治療法は、花粉の飛散シーズンの3カ月前から始めないと効果が期待できません。今年の症状を見て、今後の治療の選択肢に加えてみるといいでしょう。

─「舌下免疫治療」とはどのような療法ですか。

中野 スギ花粉を含むエキスを1日1回、舌の裏に滴下し、約2分間放置して飲み込むという簡単な治療です。最初の2週間で量を少しずつ増やし、3週目からは一定量を滴下します。ただ、効果がすぐに表れても、アレルギーの原因物質を体に慣れさせるためには、最低3年は継続が必要です。また最近は、保険適用の錠剤もありますので、医師に相談してみてください。

なかの耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック 理事長 中野 幸治 氏    日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医

─「舌下免疫治療」のメリットは。

中野 一度発症すると、根治は難しいといわれてきた花粉症ですが、この治療を施すと、スギ花粉に関しては、一般的には約2割が根治し、薬が半分以下に減らせるなどの効果があった人は、約6割に上るといわれています。とても根気のいる治療ですが、①毎日の通院がなく、自宅で服用できる②注射による治療の痛みがなく、副作用が少ない③保険が適用される―などのメリットがあります。根治を目指している人にとっては期待が大きく、満足度の高い治療法といえます。ただ、ぜんそくを発病している人や妊婦などは治療ができないこともあります。

─花粉症にはレーザー治療も有効と聞きます。

中野 レーザー治療は舌下免疫治療と同様、飛散シーズン前から治療を始める必要があります。この他、アレルゲンの原因物質を注射して反応を減らす減感作療法などもあります。今は、さまざまな治療法の中から、一人一人に合ったオーダーメードの治療が可能です。詳しくは、専門の医師にお尋ねください。

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医療法人幸会 なかの耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック

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