─“切らない治療”について教えてください。

山田　主に注射やレーザーを使用し、切開手術を行わない治療法のことをいいます。体の回復期間（ダウンタイム）が短く、傷痕も残りにくいのが特長です。また、入院や抜糸のための通院も必要なく、すぐに日常生活に戻ることができます。心身の負担が少なく、多くの患者さんに選ばれています。

─「シミ・シワ・たるみ」の治療は具体的にどのように。

山田　シミの場合は、原因となるメラニン色素にレーザーを照射して薄くしていきます。しかし、肝斑だと逆に濃くなってしまうため、正確な診断が求められます。シワは、ちりめんジワや表情ジワなど、状態によって適する方法が異なります。例えば、ヒアルロン酸を注入してシワの溝を押し上げる、ボトックス注射で表情筋の動きを一時的に抑える、などの治療を行います。また、たるみには超音波が有効です。肌の筋層に照射して刺激し、たるんだ皮膚を持ち上げます。

─入れ墨を除去したい場合は。

山田　レーザーで色素を徐々に薄くしていきます。施術の頻度は2～3カ月に1回程度。2～5回でかなり薄くなり、10回以上で目立たなくなります。アートメーク（眉の入れ墨）にも対応できますが、レーザーで消せるのは黒・赤・青・茶の4色のみです。ここ数年、就職や結婚などを機に除去を希望される方が増えています。一人で悩まず、気軽に専門医にご相談ください。