─人と会う機会が多く、見た目のコンプレックスが気になる時季です。シミ・シワ・たるみの治療法について教えてください。

山田　シミは、原因となるメラニン色素にレーザーを照射して薄くしていきます。しかし、肝斑の場合は逆に濃くなってしまうため、正確な診断が求められます。シワには、ちりめんジワや表情ジワなど状態に合わせた治療法があります。例えば、ヒアルロン酸を注入してシワの溝を押し上げる、ボトックス注射で表情筋の動きを一時的に抑える、などの治療を行います。また、たるみには超音波を使用します。肌の筋層に照射して刺激し、たるんだ皮膚を内側から持ち上げます。

─ワキガや多汗症にも、切らない治療法はありますか。

山田　はい。いずれの場合もレーザーを用いた治療を行います。脇などに照射し、汗腺自体を破壊することで、半永久的な効果が期待できます。施術時間は両脇で60分ほどで、施術中の痛みは麻酔で和らげることができます。切る施術ではないので、入院する必要はありません。主婦や仕事をしている方など、「すぐ日常生活に戻ることができるので、家族や同僚に知られずに済む」という理由で、この治療法を選択されるケースも少なくありません。一時的に発汗を抑制したい方には、ボトックス注射が有効です。施術時間は両脇で10分ほど。効果は約半年間です。いずれも、手足の多汗症や乳輪のニオイも改善できます。ただ、個人の症状によって適切な治療法は異なります。専門の医師に相談し、適切な方法を選んでください。