[メディカル百科]美容皮膚科編
シミやホクロ、イボなどが気になって、どうにかしたいと思う人は少なくないはず。しかしいざ取るとなると、どこに相談したらいいのか迷いますよね。専門医に詳しく聞きました。
─シミやホクロ、イボなどの相談を病院にする場合、健康保険は使えるのですか。
自分ではシミやホクロ、イボだと思っていても実は悪性や感染性の腫瘍だったということもよくあります。病変があるかどうかの診察には健康保険が使えるので、気になる症状があれば早めに皮膚科を受診されることをお勧めします。皮膚がんなど病気が疑わしい時は、組織検査や手術に進むこともあります。ウイルス性のイボの場合は、液体窒素やハトムギ由来のヨクイニン内服の治療になります。診察の結果、良性のホクロやシミという場合は、疾患治療の必要がなく経過観察になります。
─治療が必要かどうかを、健康保険を使って見てもらえると安心です。
そうですね。ただ、治療の必要がなく、外見の悩みを解消する目的で取ってしまいたいという場合は、美容皮膚科で保険外治療になります。このような場合はホクロやイボを、炭酸ガスレーザーで削る治療が適しています。組織検査の必要がないので傷を最小限に、きれいに取ることを第一に考えた治療です。
─痛みはあるのですか。
レーザーで削るとなると痛みを心配される方が多いと思いますが、治療の際には部分的に麻酔注射を使います。針を刺す時にチクッとする痛みがあるだけで、術中は痛みなく数分で処置が終わります。その後は傷口に保護テープを貼って終了となります。
─保険適用外となる美容皮膚科での治療は、費用がかかると心配する人もいると思います。
保険外診療の場合、病院によって費用が異なります。当院では2mm程度のホクロの場合、レーザー料金が8800円、5mm程度のイボの場合5500円、これに初診料と薬代を合わせ約3500円が加算されます。
─美容皮膚科のシミ治療にはどのようなものがあるのですか。
内服薬、外用薬はもちろんのこと、シミに直接レーザーを当てる治療や、顔全体にレーザーを当てて改善する方法など、さまざまな治療法があります。これによりシミが改善し顔色が明るくなるなどの効果が期待できます。顔色が明るくなると、気分まで明るくなるものです。美容皮膚科は敷居が高いという声も頂くので、当院では内科のクリニックに美容皮膚科を併設し、シミやイボ、ホクロなどの肌の悩みを気軽に相談できるようにしています。気になる方は、美容皮膚科に相談してみてはいかがでしょう。
なかむらファミリークリニック 医師 中村 佳代子氏
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
コメント
0