[メディカル百科]美容皮膚科編
アトピー性皮膚炎の患者は、増加の一途をたどっているそうです。これまでの治療薬とは異なるメカニズムで、かゆみの悪循環を改善する新薬が開発されました。新薬の効果について、詳しく話を聞きました。
─アトピー性皮膚炎の症状について教えてください。
アトピー性皮膚炎(AD)は、生後3カ月くらいから顔や肘・膝にかゆみを伴う湿疹を生じ、悪化と軽快を繰り返します。10歳くらいになると自然軽快することが多いですが、成人まで続く方もいます。厚生労働省の患者統計を見ると、増加の一途をたどっており、長期にわたる治療法としてはステロイド外用薬やタクロリムス軟膏、保湿剤を使用するのが一般的です。
─新しい外用薬が開発されたそうですね。
コレクチム軟膏ですね。ヤヌスキナーゼ阻害剤という外用薬のことで、この新薬の開発によって治療の選択肢が増えました。かゆみと湿疹を繰り返すのが特徴のADに対し、新薬はかゆみのシグナル伝達における酵素の働きを遮断することで、かゆみの悪循環を断ち切る効果が期待できます。これまで一般的な治療法とされてきたステロイド外用薬やタクロリムス軟膏とは、全く異なるメカニズムの新薬です。
─この新薬はどんな人に適していますか。
非ステロイド剤なので、2歳以上から使用でき、小さいお子さんにも適しています。ステロイド外用薬の長期使用による皮膚萎縮の副作用などが心配という方も、安心して取り入れることができます。既存の標準治療を行っても効果が不十分な方や、副作用が心配という方は、専門医にご相談ください。
駕町 太田皮ふ科 院長 太田 浩平氏
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