在宅医療編

医療や介護が必要になっても、住み慣れた自宅や地域で暮らせるよう国が進めている在宅医療。その現状や特色について専門の医師に聞きました。

─近年、在宅医療へのニーズが高まっていると聞きます。

皆さんもご存じの通り、2025年に人口の30・3%、55年には39・4%が65歳以上となる超高齢社会を迎えます。これに対応し、国を挙げてさまざまな環境整備が進められています。その一つが在宅医療です。在宅診療を希望する患者さんに対して24時間連絡が取れ、必要に応じて往診ができるなどの基準を満たした医療機関(在宅療養支援診療所)が対応します。

─リアルタイムで健康管理をしてもらえるということですか。

そうです。在宅医療の現場にもITが活用され、24時間見守りを行います。当院でも、自宅で測定した血圧、体温、酸素濃度などのバイタルデータを、クラウド上で病院、診療所、かかりつけ医、看護師、介護福祉士、薬剤師が共有できるネットワークシステムを導入しています。医師と患者さんはもちろん、看護師や薬剤師など多職種で情報を共有できていることで、急変などにも迅速に対応することができます。それが、自宅で療養をする患者さんの安心につながっています。

─今度開院されるクリニックの目指すところは。

患者さんが住み慣れた場所で、これまでと同じように健康に暮らすサポートに加え、ご家族との大切な時に寄り添える終末期医療にも力を注いでいきたいと思います。また薬剤師はもとより、管理栄養士や福祉用具専門員の方たちとの連携を図り、地域に求められ、愛される在宅医療を目指していきます。

ごりょう在宅クリニック
院長 柗山 知生氏

店舗情報

ごりょう在宅クリニック

住所
熊本県熊本市東区御領1丁目10−30
TEL
096-288-6021
休業日
水曜午後、土曜午後・日祝