乳腺科編

日本人女性の9人に1人がかかるといわれる乳がん。発症防止は困難で、早期発見、早期治療が大切だそう。専門医に対策や治療法を聞きました。

─乳がんの現状を教えてください。

近年、乳がんにかかる方が増え、女性の9人に1人がかかるといわれます。年代としては30代後半から増え、60~70代まで続きます。日本人は欧米人に比べて乳がんになりにくいとされていましたが、食生活やライフスタイルの変化で年々増加。最近は30代でかかる人も増え、前述の原因に当てはまらない発症例も見られます。今日、日本人の誰もが罹患(りかん)する可能性がある乳がんの発症を防ぐことは難しいため、早期発見、早期治療が本当に大切です。

─発症の要因は何ですか。

女性ホルモンが深く関わっています。ご家族や血縁の人に乳がんにかかった方が多い場合は、遺伝的な要因も考えられます。頻度は少ないものの、男性がかかる可能性もあります。

─早期発見の有効な手立ては。

検診が大切で、1年に1回がお勧めです。検査ではマンモグラフィーや超音波を用います。乳腺が発達した方にはトモシンセシス(3Dマンモグラフィー)や超音波検査が有効です。また、しこりはもちろん、痛い、張るといった感覚的な症状は自分が一番気付きやすいので、日頃からのセルフチェックも重要です。乳房の異変を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。遺伝的要素がある方は特に定期検診をお勧めします。ご家族に乳がんや、卵巣がんなど婦人科系のがんにかかった方がいることを問診時に伝えてください。リスクや検診の開始年齢、頻度について個別にアドバイスを受けられます。

くまもとブレストクリニック
院長 指宿 睦子氏

店舗情報

くまもとブレストクリニック

住所
熊本市中央区城東町4-7 グランガーデン熊本ビル2階(ホテルキャッスル隣)
TEL
096-312-2566
店舗ホームページ
https://kumamoto-breast-clinic.com/
営業時間
9時~12時、14時~17時(木・土曜は~13時30分)
休業日
第1・3木曜、第2・4・5土曜