メディカルインタビュー 産科・婦人科編
女性ホルモンの減少によって発症する老人性膣炎は、閉経した女性がかかりやすく、さまざまな症状を引き起こします。詳しい症状や治療法について、専門医に聞きました。
ーどんな病気ですか。
牛島 閉経すると、卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)が減少し、コラーゲン不足による外性器・内性器の萎縮や、膣の保水力低下・乾燥、皮膚の菲薄化(ひはくか)などを招きます。その結果、うずくような痛みや灼熱(しゃくねつ)感、乾燥感、かゆみ、違和感、性交痛、性交時の出血などの症状が現れます。これが老人性膣炎です。また、通常はエストロゲンによって膣内の細菌の増殖が抑制されていますが、この“膣の自浄作用”も働かなくなってしまうため、細菌感染を起こしやすくなります。
ー治療法を教えてください。
牛島 治療の第一として、減少したエストロゲンを補充するホルモン補充療法(HRT)が一般的です。また、局所の病変に対しては、エストリオール錠剤がよく用いられており、内服薬もあります。このほか、塗り薬も使われています。更年期障害などを伴うときには、結合型エストロゲンを内服する方法があります。性交痛がある場合は、潤滑ゼリーを併用すると効果的です。薬の種類はさまざまなので、専門医とよく相談して、症状に合った治療法を選びましょう。
うしじまクリニック院長 牛島 英隆氏
ー副作用はありませんか。
牛島 エストリオールだけを使用した場合、極めてまれなケースですが、子宮体がんを発症する可能性が指摘されています。エストリオールのみで治療を行っている方は、念のため年に一度、子宮内膜がん検診を受けるようにしてください。
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