メディカルインタビュー 乳腺外科編

ここ数年、テレビタレントなどの影響で乳がんについての関心が高まっており、自主的に検診を受ける20代・30代の方も増えているそうです。今の乳がん検診について、専門医に詳しく聞きました。
自治体の乳がん検診と自主検診の違いを教えてください。

髙﨑 対象年齢と検査内容が異なります。地方自治体の乳がん検診は、40歳以上の女性を対象に、2年に1度受診できます。熊本市では、視触診とマンモグラフィー検査をします。しかし、40歳未満の乳がん患者も増えているので、若い方には自主検診をお勧めします。また、2年ごとの検査では早期の病変を見つけるために十分な頻度とはいえません。30歳を超えたら、年に1度受けるのが理想です。さらに、乳腺濃度が高い人は、マンモグラフィーにがんが写りにくいというデメリットがあります。放射線を使うため、妊婦さんや授乳中の人も避けたほうがベターです。その場合、自主検診で超音波(エコー)検査を利用しましょう。

超音波検査の特長は。

髙﨑 先ほど述べた通り、乳腺が高濃度の人や妊婦さん、授乳中の人に適しています。また、マンモグラフィーが石灰化したがんを見つけやすいのに対し、エコーは小さい腫瘤(しゅりゅう)を発見するのが得意です。つまり、一方だけ受けておけば万全ということではないのです。年齢や乳腺濃度を考慮して検査を組み合わせるので、専門医と相談した上で併用しましょう。

くまもと乳腺・胃腸外科病院 乳腺外科部長 髙﨑 恵美氏

新しい検査技術が開発されたそうですね。

髙﨑 「トモシンセシス」というX線を利用した乳房断層画像を撮影する技術です。1㎜ごとにスライスしたような画像を得ることができ、マンモグラフィーと併用することでより確実性が増します。高濃度乳腺の精査にも有効です。採用している医療施設はまだ少なく、十分な科学的根拠は示されていませんが、今後の活躍が期待されます。

検診を受けていても、セルフチェック(自己触診)は必要ですか。

髙﨑 はい。月に1回のセルフチェックを習慣付けて、自分自身で乳房の変化に早く気付けるようにしましょう。その上で、検診も受けることが望ましいです。症状がある場合は、早めに外来を受診しましょう。今は女性の専門医や検査技師も増えていますので、気軽にご相談ください。

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くまもと乳腺・胃腸外科病院

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