メディカルインタビュー 産婦人科編

生理がある女性の10人に1人がかかるといわれる子宮内膜症。ひどい生理痛を引き起こすほか、不妊症とも関係あるそうです。詳しい話を聞きました。

─子宮内膜症について教えてください。

津野 子宮内膜は、子宮の内側にある粘膜で、受精した卵が着床するためのベッドのような役割を持っています。子宮内膜症はこの粘膜が、何らかの原因で骨盤の腹膜や卵巣などに入り込んだ状態です。炎症や癒着(ゆちゃく)を起こし、生理痛が徐々にひどくなります。進行すると下腹部や腰の痛みが続き、性交痛、排便痛などが現れることもあります。診断には、問診と内診、超音波検査などを行い、詳細な診断には腹腔鏡検査が必要なこともあります。治療としては、薬物療法や手術療法などがあります。薬物療法は排卵を止めることになるため、妊娠を希望している女性にはあまり用いません。

─不妊症との関係は。

津野 子宮内膜症で妊娠を望む女性のうち、50%が不妊の症状を訴えています。子宮内膜症の多くは、卵管や卵巣、子宮に癒着を起こしています。卵巣からの卵子の放出や卵管采への取り込みなどを妨げていることも多く、不妊の原因の一つであるといわれています。妊娠を希望する場合は、そのほかの不妊の原因を調べ、問題がない場合は、まずはタイミングなどの一般不妊治療を行います。それでも妊娠しない場合は、年齢や子宮内膜症の状態によって、腹腔鏡下手術で子宮内膜症の病巣を除去し、癒着を剥離して妊娠しやすい状態をつくる方法もしくは体外受精を勧めています。子宮内膜症は早期の診断と不妊症に対する積極的な治療が大切です。気になることや不明な点は専門医にご相談ください。

ソフィアレディースクリニック水道町 津野 晃寿氏