メディカルインタビュー産婦人科編

不妊治療へのつらい気持ちを打ち明けられず、一人で抱え込んでいる人のためのカウンセリングがあるそうです。専門医に詳しい話を聞きました。

─不妊治療をつらく感じる人が多いそうですね。

岩政 「自分だけが子どもを産めない、治療がうまくいかない」という孤独感や劣等感などで、気分が落ち込む、何をしても楽しめない、眠れないという方がいます。これは「不妊心理」と呼ばれ、不妊治療をしていると陥りやすい心理状態の一例です。金銭面だけでなく、授かるはずだった命や自尊心、仕事など、治療中にたくさんの喪失体験をすることが原因といわれています。

─不妊心理に陥った場合、どうすればいいでしょうか。

岩政 できれば同じ悩みを持った人同士で話したり、自分が心地よいと感じるストレス解消法を見つけたりして、心をほぐすことが大切です。この他に、臨床心理士や生殖心理カウンセラーなどによるカウンセリングもあります。患者さんは、じっくり話を聞いてもらえるだけでも、肩の荷を下ろせるような感覚があると思います。また、夫婦で主体的に治療に取り組むため、治療への思いをそれぞれ話していただくこともあります。お互いに面と向かって聞きづらいことも、第三者を介することで話すことができ、より理解し合えるかもしれません。カウンセリングは不妊治療を行う産婦人科のほか、公的機関や行政で実施されています。

─カウンセリングの役割は大きいのですね。

岩政 不妊治療中はさまざまな葛藤や気持ちの「揺れ」が起こります。カウンセリングでは一人一人の気持ちに寄り添いながら、ご夫婦にとって一番良い選択を考えていきます。各医療機関にお尋ねください。

ソフィアレディースクリニック水道町 院長 岩政 仁氏