ケガなくスポーツを楽しむために 体幹や下半身のトレーニングを行い年齢に負けない体をつくりましょう
─スポーツ外傷として、どのような痛みで来院されますか。
山城 「テニスをした後、肩や肘が痛くて上がらない」「ランニングをした後に、膝が痛くなった」「長距離を歩くと股関節が痛む」など、運動を行うことで何らかの違和感や、痛みを感じる方がいます。このような場合、まずは痛みを伴う動作がどのようなものか、詳しく話を聞きます。テニス肘やランナーズニー(ランナー膝)などの疾患が疑われる場合、姿勢や歩き方の見直し、簡単なストレッチで軽減できることもあります。日頃の動作の癖を知り、ケガ予防のための指導を行います。
─外傷に至らないよう、日頃から心掛けることは。
山城 膝の痛みは体重の増加が深く関わっています。負荷がかかり過ぎると、関節の痛みに進行することもあります。食生活の見直しと運動を並行しながら上手に体重を管理し、年齢に負けない体をつくることが大切です。中でも下半身の筋力強化はとても重要です。
─どのような方法で下半身の筋力強化ができますか。
山城 日常的な動きに少し運動をプラスするという意識で取り組んでみましょう。例えば、エレベーターは一階分だけ階段を利用する、普段の掃除にかがんだ状態で床を蹴り前進する床拭きを追加する、膝を高く上げて歩く、などです。痛みが強い方は、椅子に座った状態で膝を伸ばしたまま5秒間足を上げるという運動がお勧めです。猫背が気になる方は腹筋や背筋を意識して胸を張って座るだけでも体幹が鍛えられます。これらの動きを日常の中で習慣にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
山城 和馬 医師
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