1シーズン育てて、観察しよう 虫の上手な飼い方

子どもが好きな夏の虫といえば、カブトムシやクワガタ、スズムシなど。熊本市動植物園動物資料館の松成忠広さんと津田圭子さんに、自宅で飼う場合の注意点やポイントを聞きました。


昆虫を飼うときの注意点

直射日光と乾燥に注意

飼育ケースは風通しの良い日陰に置きましょう。また、昆虫は乾燥を嫌うため、ケース内が乾いてきたら霧吹きで水を掛けます。

直接触るのはできるだけ避けて

昆虫は人が触るだけでダメージを受けることがあります。昆虫のストレスを減らすためにも、昆虫に触る時間はできるだけ短くした方がよいでしょう。

殺虫剤で死ぬことも

同じ部屋で殺虫剤を使ったり、虫よけスプレーを付けた手で触ったりすると、昆虫は死んでしまいます。飼っている部屋では、殺虫剤や蚊取り線香を使わないようにしましょう。


クワガタ・カブトムシ

“1匹飼い”を基本に

同じケースで複数飼うと、ケンカをして衰弱します。繁殖目的を除き、オスとメスも別々に飼った方がよいでしょう。100円ショップなどで手に入る小さな飼育ケースに1匹ずつ入れて飼うと長生きします。

おがくずと木の枝を入れて

飼育ケースにおがくずを敷き詰めます。また、ひっくり返ったときにつかまることができるよう、木の枝などの木片を数個入れます。起き上がれないと死んでしまうことがあります。

スイカやキュウリはNG

餌は市販されている昆虫用のゼリーを与え、少なくなったら新しいものと換えます。スイカやキュウリは下痢をするため絶対に与えないで。


スズムシ・コオロギ

大きめの飼育ケースへ

底の面積が30cm×20cm程度の飼育ケースであれば、20匹は飼育可能。市販されている専用のマットを敷き、木片などで隠れる場所を作ります。

動物性の餌も用意

スズムシ、コオロギは雑食です。キャベツなどの野菜のほか、煮干しやかつお節といった動物性の餌も用意しましょう(市販の餌もあり)。餌が足りないと共食いすることがあるので要注意。


教えてくれたのは

熊本市動植物園動物資料館担当の松成 忠広さん(左)と動物相談員の津田 圭子さん

8/10(土)から、熊本市動植物園動物資料館で「鳴く虫展」がスタート。スズムシの飼育教室やスズムシのプレゼントも♪