健やかな心と体の成長に こどもの睡眠
睡眠は、子どもの心と体の成長にとても大切です。子どもの睡眠がもたらす心と体への影響について、熊本大学医学部附属病院小児科の上土井貴子医師に聞きました。
睡眠の仕組み
夜に眠くなるのは、「メラトニン」という眠りを促すホルモンが分泌されるからだといわれています。メラトニンをたくさん生み出すためには、日中に分泌される活動物質「セロトニン」が必要。セロトニンは、太陽の光を浴びることによって分泌が増えます。
必要な睡眠時間って?
3歳までは、睡眠と覚醒のリズムが未成熟で、9時間まとめて眠ることができるようになるのは3歳以上。メラトニンとセロトニンの良いサイクルを生み出すためには、8歳以下は21時、9~12歳は22時までの就寝を目標にしましょう。
子どもの睡眠は”心と体”を育てる
学習、創造性、情操などをつかさどる脳は、主に幼少期の睡眠中に発達し、「知的・情緒的行動」「コミュニケーション能力」といった心の成長を促します。
また、骨や筋肉の発達といった体の成長を促すホルモンも、夜、寝ている間に分泌されます。
そのため、子どもの年齢に応じた、十分な睡眠時間の確保が大切です。
正しい睡眠が取れていないと
さまざまな変化が起こります。
【心】
- 抑うつになる
- キレやすい
- 不安感が増す
【体】
- 疲れやすい
- 体内時計が狂う
- やる気が出ない
睡眠の質を高めるには
ちょっとした周囲の配慮で、質の良い睡眠を取ることができるようになります。
朝の光を浴びる
朝日を浴びると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まり、約15時間後に分泌が始まるようセットされます。部屋のカーテンを開けるなどして朝の光を取り入れましょう。
正しい食習慣を心掛ける
栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。「睡眠が乱れている」と感じたら、睡眠ホルモンのメラトニンが多く含まれているバナナやトウモロコシを食事に取り入れるのもおすすめ。
寝る前に、ゲーム、スマホ、テレビの画面を見ない
これらの光は脳に刺激を与え、安眠を妨害します。寝室の明かりをオレンジ系の暖色にするのも◎。
教えてくれたのは
「子どもを褒めると、安心感が得られてぐっすり眠ることができますよ」
熊本大学医学部附属病院小児科
上土井貴子医師
毎月2回、金曜の熊日朝刊に掲載「くまにちキャロット」
毎月第1・3土曜発行の「あれんじ」でも、子育て情報発信中です。
休日在宅 当番医情報
熊本市のホームページ http://www.city.kumamoto.jp/
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