いつから教える? 練習方法は? 子どもの箸の持ち方

食事の時に箸をきちんと持てない子どもは多いですよね。そこで、熊本市内で食育教室を主宰する松野文枝さんに、箸を使い始める目安と持ち方の練習方法について聞きました。


箸を使い始めるタイミング

子どもの手の筋力は未発達で、大人の手に軍手を2枚着けた感覚に近いといわれています。スプーンを鉛筆のようにつまんで持てるようになったら、箸を使い始める目安です。

お箸の選び方

箸は、手の中指から手首の長さにプラス2〜3cmのサイズが良いといわれています。素材は木や竹のもので、先に滑り止め加工があるものがおすすめです。

パパママにお願い

練習しているときは、決して子どもを叱らず、優しく見守ることを心掛けてください。うまくいかなくても「惜しいね」「ここまでできたね」とプラスの声掛けをすると、子どものモチベーションもアップします。大人も利き手ではない方の手で一緒に練習してみると、子どもと同じ目線に立てますよ。


箸の持ち方トレーニング

箸はすぐに正しく持てるようにはなりません。練習を繰り返すことで習得できます。遊びの中で楽しみながら、箸の持ち方を練習しましょう。

(1)箸の動きの元になる指を動かす練習

  • 利き手をグーにし、親指、人さし指、中指だけを開いたり閉じたりする。
  • 鉛筆で直線や渦巻きなど、さまざまな線を書く練習をする。

(2)箸を持って動かす練習

1

下の箸を親指の付け根でギュッと押さえて固定する

2

上の箸は鉛筆のように持つ

3

上の箸だけ上下に動かす

(3)箸で物をつかむ練習

皿に2cm程度にカットしたスポンジを入れ、もう一つの皿に、スポンジを箸でつかんで移動させる。スポンジを上手に運べるようになったら、さらに小さくカットしたスポンジや乾燥マカロニなどに替え、徐々に大豆などの硬くて小さい物に移行していきましょう。


教えてくれたのは

松野文枝さん

3歳から通える子どものための食育教室「青空キッチン熊本校」主宰。キッズ食育マスタートレーナー

プラスの声掛けが子どものやる気を引き出しますよ