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~第1章~ 診断

2004年 たかぞう(仮名)5歳の時のこと

1話 「しつけの悪い子ども」

「もしもし、お母さんですか? 実は、今日たかぞう(仮名)君が
お友達を突き飛ばして転ばせてしまって。
それをたまたまその子のお母さんが目撃されたみたいで…」

血の気が引いて行くのを感じた。
とうとう、とうとうやった。
自分の思い通りにならないと、すぐに怒って暴れだす息子。
何度言い聞かせても手を出すことをやめない。
あんなに駄目だよって…駄目だよって言ったのに。

※イメージ

「わかりました。今夜、先方のご両親に謝罪に行って来ます」

慌てて旦那にメールをし、その夜二人で菓子折りを持って行くことになった。
たかぞうは当時5歳で保育園に通っていた。
下の妹が生まれてから、特にカッとなったら手が出ることが増えてきたように思う。
これまでも先生の言うことを聞かない、いつも不真面目な態度をとる、
お友達が嫌がっていることをいつまでもしつこくやめない…など、
お便り帳を開くたびにため息をつく日々。
こんなにかわいいのに、優しくていい子なのに、
何かのスイッチでわがままの暴れん坊になる。

実母からは「あんたたちが甘やかすけんたい!」と言われ、
先生からも「かわいいのは今のうちだけですよ」とあきれられ、
とうとう今回、人さまを巻き込む事態になってしまった。

「親失格」の烙印(らくいん)を押された私たちが土下座したこの出来事が、
闘いの始まりだった。

(つづく)