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3話 「一緒に行きましょう」

保育園も年長さんになり、ますます元気いっぱいなたかぞう(仮名)。
できることもいっぱい増えたけど、いまだに出来ないこともたくさん。
運動会や発表会のたびに、ハラハラしながら見守る。

変わらず言うことを聞く時と聞かない時の差が激しく、
いつもイライラしてるように見える。
私ももちろんイライラ状態。
”たたかない”と決めたものの、「甘やかしてる」と周囲に言われ続けているため、
たたいた方がマシでは…と思われるくらい激しく怒ることにしていた。

※イメージ

5歳の子にありとあらゆる罵声を浴びせる。
台所の隅に引っ張り出し、暗い場所に放り込み
「ちゃんと悪いと思うまでそこを動くな!!」と鬼の形相の私。
そのあと深い自己嫌悪に陥り、
2人で抱き合って泣くことの繰り返しだった。

そんな疲れ果てた私の様子を見かねたのか、
担任の先生が意を決したように話し掛けてきた。
「小学校入学前に、発達小児科を受診してみませんか?
その方が、たかぞうくんにとってもお母さんにとっても絶対いいと思います」

当時では、先生がそんな提案をしてくださることは珍しかったらしい。
半分ノイローゼのようになっていた私は、
今のこの状況を変えることができるのならどこへだって行きます!! と即答。
「私も一緒に行きますから」と言ってくれた先生の
両手を握りしめて大泣きした。

「ハッタツショウニカってなんだろう?」くらいの知識しかなかった私は、
この後、自分の価値観が覆される貴重な体験をすることになる。

(つづく)