5話 「抱きしめてあげて」
「この障害の子は、怒ると逆効果です。
『怒る』のではなく『伝える』ようにしてあげてください。
命に関わるような危険なことは、手で×をしながら、駄目だ、とその場で言うように。
後で言ったり、大きな声で怒鳴っても伝わりません」
え? 怒鳴っても伝わらない!?
「あの、体罰だけはしないようにしてきたのですが」
「それは良かったですね。こういう子に体罰は逆効果です。
さらに自分に自信が持てなくなる傾向にあります。
一日一回でも、必ず抱きしめて『大好き、愛してる』と伝えてあげてください」
今まで自分が背負っていた、大きな大きな荷物がどさりと落ちたような気がした。
と同時に、涙が止まらない。
いいんだ。私、この子を愛してるって言ってあげていいんだ。
そして、もう怒らなくていいんだ。
これ以上どうやって怒ったら言うことを聞くんだろうと思って、
怒り方を探してどんどんエスカレートしていってた。
私の育て方のせいじゃなかったんだ。
…良かった…!!
わが子に障害があることを告知された現実。
今まで八方ふさがりの状態で、何と自分が闘っているのか全く分からなかった。
やっと、闘うべき敵の姿がはっきり見えた。
愛するわが子を憎まなくてもいい。
とにかくそのことがうれしかった。
(つづく)
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