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37話 「クラスメート」

いきなり、高校の厳しい洗礼を浴びてしまった息子。

話を聞くと、たかぞうにとって一番嫌なことのオンパレードだった。
高校受験で何とか乗り越えたと思っていた「一斉に自分に向けられる目線」が、
朝教室に入る度に自分に向けられる恐怖。

同じクラスの中学からの友人は、部活を始めたこともあり
すでに新しい友達と話し始めていて
置いて行かれた感覚になった様だった。

※イメージ

弁当を一人で食べることがつらくて、
「大きすぎる」と訴えたのは
階段で隠れて食べる際に
少しでも早く食べ終わりたかったかららしい。

「あんたも早く、入りたかったパソコン部に入ったら?
趣味が合う人がきっといるよ。友達になれるよ」
なんとか、高校の中で居場所ができるように
いろいろ話をするものの、
たかぞうの顔色は変わらない。

「せっかくあんなに勉強して入った高校じゃない」
と言ってハッとした。
違う。
たかぞうが行きたかった高校はここじゃなかった。
私が、私のために変えさせたんだ。
いや、でもまって。
ここで諦めるわけにはいかない。

「入学式に見たけどさ、けっこうあんたと似たような子が
たくさんいたように見えたよ? 話してみたら、きっと気が合うよ」
というと、

「お母さん、俺は俺みたいなやつとは友達になりたくないよ」

「そしてクラスのみんなもそう思ってるよ」

(つづく)