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~最終章~ 告知

2015年 たかぞう(仮名)16歳の時のこと

43話  「気づいた?」

アルバイトを3日でやめたことが2回も続いたことで、
ぱったりとたかぞう(仮名)はバイトのことを話さなくなった。

その頃、貴家では夜の散歩が日課のようになっていて、
食後に家族4人で本屋まで歩き、
その道中なぞなぞを出し合ったり
古今東西をしたり、しりとりをしながらキャッキャしたのち、
フィニッシュは家近くのコンビニに寄って
飲み物やアイスを買って帰っていた。

※イメージ

今思えばこの頃はとても幸せな日々が続いていて、
もともと痩せるためにはじめた散歩が
このコンビニフィニッシュでプラマイ「プラス」になり
私も主人も加速的に太りだしたのだけど
そんなことはどうでもいいくらいに
この夜の1時間半が貴重なひとときだったように思う。

そんなある日。
いつものように散歩のあと立ち寄ったコンビニで
甘いものを物色していると、
たかぞうが書籍コーナーの前で
一冊の本を手にしていた。

その本のタイトルを見て、私の心臓はまるで
漫画の様に外に飛び出るかのごとく
脈打った。

「僕はアスペルガー」

その本を思わず凝視した私をチラチラ見ながら、
「ふーん。知的の遅れはないのか。」とつぶやいたたかぞう。

…気づいた!?

(つづく)