50話 「重たい願書」
高校3年になり、いくつか回って決めた専門学校へは
推薦をもらえるため願書を提出する。
そこに、まさかの落とし穴があった。
それは「自己PR」。
※イメージ
私だったら、あることないこと書きまくって
枠からはみ出るほど書ける自信があるのに、
真面目でウソをつくことが出来ず
しかも自己肯定感がマリアナ海溝並みに低いたかぞうには
どうしてもその欄が埋まらない。
どんなにお手本の文章や、ネガティブ要素をポジティブに言い換える
テクニックを伝授しようとしてもなかなかそれを受け入れて
納得してくれない。
「大丈夫だって。学校が欲しい答えはこーゆーことだから」
と言っても、
「だってそれは本当の俺じゃない」
と、中々嘘つきになってくれない。
入学したときに、違うじゃないかと責められる様なことが
あるんじゃないかと心配なのか、
本当に自分には良いところが無いと思い込んでいるのか、
この願書書きにはとにかくほぼ毎晩と言っていいほど
ああだこうだ言いながら、
なかなか書き上げることが出来なかった。
自分を守ることと、自分を好きになることとは全然別の理由で
新しく環境が変わることに、とにかくおびえているようにも見えた。
(つづく)
スタッフ貴の育児日記アーカイブ
実は、まだ誰も入ってないけど お墓をちょっと離れた郊外に購入してある。 いつの日かに行くであろう私の最終地点。 その時に、後悔のない様に子供たちには しっかりと申し送りをしておかねば、と 改めて思った…
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