【395号】真似(まね)したいレシピから、意外!?な事実までのぞき見 世界の朝ごはん
熊本にもたくさんの外国人が暮らしています。皆さんは、どんな朝ごはんを食べているのでしょう。出身国ならではの朝ごはんをのぞいてみたところ、「日本と似ている!」「初めての味!」「ウチでも真似できそう」など、いろんな発見がありました。食文化に触れることは、国際交流の大きなきっかけになりそうです。
FRANCE(フランス)
南フランスで仕入れたアンティーク&ブロカント(古道具)を扱うショップ「ディフェランス」(山鹿市)を営むダヴィッドさん、カーコさん夫妻。教えてもらったフランスの定番朝ごはんは、映画のワンシーンのようにステキでした! テーブルに並ぶのは、近所の御用達ベーカリーで購入したフランス産小麦のパンと、ミルクたっぷりのカフェオレ。パンのお供はフランス産バターと、ダヴィッドさんのお母さん手作りのジャムです♪
真似point
シンプルなメニューだからこそ、食器やカトラリーの存在感が重要。普段のパンやドリンクも、器を工夫すればこんなに華やかに!
ダヴィッドさん(フランス・プロヴァンス地方出身)
カーコさん
フランスで出会い、結婚した2人。普段の朝ごはんは、カーコさんと小3の娘さんはごはんとみそ汁、ダヴィッドさんと中2の息子さんはパンとカフェオレだそう。「ディフェランス」の情報はホームページ(http://www.difference-web.com/)で。
取材秘話
朝ごはんのメニューはとってもシンプルなフランス。一方で、晩ごはんは必ず家族一緒に食べ、さらに日曜の昼ごはんはとても豪華な内容になるのだとか。
フランスの朝は忙しいので、朝ごはんは15分ぐらいで済ませます。
朝から元気をチャージ! にぎやか お国ごはん
シンプルなフランスと打って変わって、ここで紹介する4カ国の朝ごはんはボリューム満点。テンションも上がりそうなメニューです。
UNITED KINGDOM(イギリス)
食べ応え満点! イングリッシュ・ブレックファースト
肉料理、卵料理を必ず作るのが、イギリス流の朝ごはん。益城町で英会話教室「london・net(ロンドン・ネット)」を営むクリンプソンさん一家の、ある日の朝ごはんは、グリルしたベーコンとソーセージ、目玉焼き、トースト、そしてミルクティーでした。パンにはバターを塗り、さらにジョンさんが大好きな発酵食品「マーマイト」がたっぷり♪
真似point
イギリスのソウルフード「マーマイト」。とはいえ、イギリス人でも好き嫌いは分かれるそうです。酵母エキスを煮詰めた水あめ状の栄養食品で、最初は塩気を感じ、後味にチーズのようなコクを感じます。コレがあれば、わが家でもイギリス風トーストが完成!
ジョン クリンプソンさん(イギリス・ケント州出身)
邦子さん、長女・夢彩(メイ)ちゃん
結婚を機に熊本へ来たジョンさん。「私は和食も大好き。でも、納豆が食卓にあったら逃げます」と笑います。「london.net」の問い合わせは TEL:096-297-7982。
取材秘話
これは、週末など時間があるときに作るメニューとのこと。平日の忙しい朝は、「ミルクをかけたシリアルと、紅茶かコーヒー」とジョンさん。
イギリスの食卓には紅茶が欠かせないんです。
KOREA(韓国)
品数豊富で、ヘルシー! 韓国の朝ごはん
キムチやナムル、煮物といった作り置きメニューと、出来たてのスープなどが並ぶにぎやかな食卓。熊本市中心街で韓国料理店「チャングムキッチン」を営む佐藤テイ子さんが作ってくれた、スタンダードな韓国の朝食です。野菜、魚、肉、海藻、豆腐など食材のバランスの良さが魅力的。スープは、韓国では家族の誕生日に必ず作るという「わかめスープ」です。
上列/左から、韓国のり、大根キムチ、タラの煮付け、豚肉の煮物。中列/左から、焼き木綿豆腐、ぜんまい・小松菜・じゃがいものナムル、白菜キムチ。下列/左から、赤米ごはん、わかめスープ、魚(いしもち)の煮付け
真似point
家族の誕生日の朝、必ず食卓に並ぶという「わかめスープ」。特別に佐藤さんにレシピ(分量:4人分)を教えてもらいました!
(1)乾燥わかめ30gを水で戻し、牛肉30g、すりおろしニンニク5gと一緒にごま油で炒めます。
(2)水2カップ、薄口しょうゆ大さじ3、塩小さじ1を入れて1時間30分ほど煮込みます。その際、水が少なくなったら適宜追加してください。
(3)刻みネギ10gを入れて、出来上がり。
佐藤 テイ子さん(韓国・ソウル出身)
日本に来て30年以上という佐藤さん。ご主人と娘さんの3人家族で、普段の朝食では和食を作ることが多いそう。「チャングムキッチン」の問い合わせは TEL:096-355-1567。
取材秘話
韓国では食事の際、家族の中で一番年上の人が箸をつけてから、他の人たちは食べ始めるそうです。
食卓に欠かせないキムチ。韓国の各家庭にはキムチ専用の冷蔵庫があります。
SRI LANKA(スリランカ)
カレーはマスト!スパイスの香りに頭がシャキッ!!
熊本市中心街のスリランカ料理店「スリランカくまもと」の店長・ニシャンタさんが作ってくれた、スリランカ定番の朝ごはんです。辛さの中にコクがあるチキンカレーと、ココナツミルクで炊いたミルクライス、刻んだ玉ネギ・かつお節・唐辛子を混ぜ合わせた「カッタサンボール」と呼ばれる薬味(辛い!)、紅茶の4品。豆カレーや魚介カレーなど、カレーは毎日内容を変えて食卓に並べるそうです。
真似point
「手で混ぜて食べるほうがおいしいよ!」というニシャンタさんのアドバイスを受け、取材スタッフも手でパクリ。ルゥとミルクライスそれぞれの風味が溶け合って美味!
ニシャンタさん(スリランカ・ガンパハ県出身)
「スリランカくまもと」のオーナーのいとこで、店を手伝うために7年前に熊本へ。「朝食には毎日、カレーを作ります」「スリランカくまもと」の情報はFacebook(「スリランカくまもと」で検索)で発信中。
食卓に欠かせない紅茶は、子どもも大人も砂糖で甘くして飲みます。
取材秘話
まだ辛いカレーを食べられない子どもたちは、ミルクライスに砂糖をかけて食べるそう。ココナツミルクの甘いお菓子みたい♪
MEXICO(メキシコ)
彩り豊かで味わいも多彩 テンション上がる元気プレート
現地から食材を取り寄せて作るメキシコ料理が評判の専門店「トルタコス」。営業は夜のみですが、メニューにはメキシコの定番朝ごはんもあります。それが写真の「ウエボス ランチェロス」980円。お皿の上に「マサ(とうもろこしの粉)」で作ったトルティージャ2枚をのせ、豆のペーストと2種類のサルサソース、さらに目玉焼きをトッピングしたボリューム満点の一品です。
真似point
「トルタコス」では、「マサ」の量り売りも。トルティージャだけでなく、蒸しパンや団子なども作れるそう。チャレンジしてみては?
浦上 大士(うらかみ ひろし)さん(熊本生まれ、メキシコで料理修業)
雅代さん
熊本生まれの大士さんのお父さんは日本人、お母さんはメキシコ人。幼少期をメキシコで過ごし、17歳から1年間、料理修業のため再びメキシコへ。「トルタコス」の情報はFacebook(「トルタコス」で検索)で発信中。
取材秘話
朝と昼はたっぷり、夜は少なめというメキシコの食生活。メキシコの学校は朝6時ごろから始まるため、朝ごはんの時間はとても早いそうです。
「ウエボス」は卵の複数形、「ランチェロス」はソースの名前です。
番外編 TAIWAN(台湾)
取材スタッフが突撃 台湾の朝ごはん
外食文化の台湾。朝ごはんも外食という人が多く、通勤途中で食べている姿が印象的。それもそのはず、朝からたくさんの飲食店が開いており、どこもリーズナブルな価格設定。「家で作るよりも安上がり?」というレベルです。台湾ツウに言わせると「台湾旅行でホテル朝食はもったいない。外で食べなきゃ」とのこと。朝5時過ぎから開いている店もあると聞き、早朝から朝ごはん巡りへ出かけました。
代表的な朝ごはんの一つ「豆漿(トウジャン)」。豆乳のことで、砂糖入りや揚げ物入り、温・冷も選べます。そのまま飲んだり、蒸しパンや揚げパンをつけて食べたり。1杯25元
台湾の名物スイーツ「豆花(トウファ)」
朝のみ営業のベジタブル包子(パオズ)専門店。行列の末、いんげん豆の包子をゲット。ふかふか生地の中に、しっかりした味付けの具材がたっぷり。1個25元
大きな黒米おにぎり。中にはサクサク食感の揚げ物などの具材入り。食べ応え満点! 1個30元
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