【508号】2020は豆まめしく!
“まめ”という言葉は、「まじめに働く」という意味のほかに、「体が丈夫」であるさまを表すそうです。2020年を“まめまめしく”過ごすために、すぱいすは『豆』に注目! 調理の前の下ごしらえが大変なイメージですが、栄養価やおいしさを知れば使わない手はありません。日常の食卓に豆をたくさん取り入れてみませんか。
おいしく取りたい 豆のパワー
豆と言っても種類はさまざま。含まれる栄養素もそれぞれに違います。小さな豆に秘められた大きなパワーと、それらをおいしく取り入れる簡単レシピを紹介します。
教えてくれたのは
管理栄養士、料理研究家、フードコーディネーター HaruLabo代表
相藤 春陽さん
栄養豊富な豆、特に黒い皮の豆は、冬場に冷えた内臓を温めてくれる”温活”に最適な食材です! たくさん取り入れて、元気な体を作りましょう。
体にやさしい豆 大解剖
意外と知らない! 色で見る豆の栄養素
黒豆
黒い色は、ポリフェノールの一種「アントシアニン」という色素。アントシアニンは、肥満予防(腹部脂肪の沈着を抑制)、視力低下・疲れ目予防、動脈硬化の抑制、がん、糖尿病の予防などに効果があるといわれています。
大豆、白花豆
白色で、9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む良質タンパク質の宝庫が大豆です。肥満予防や抗酸化作用が期待できるサポニン、女性ホルモンの不足を補うイソフラボンが豊富に含まれています。白花豆は、食物繊維やビタミンB1がたっぷりです。
小豆、金時豆、赤えんどう
赤い色の豆には、疲労回復と解毒作用が期待できるビタミンB1、血液中の余分な脂質を取り除き、生活習慣病の予防や改善に期待ができるサポニンが豊富。便秘改善に効果がある不溶性食物繊維も多く含まれています。
そら豆、グリーンピース
悪玉コレステロールを減らすほか、アレルギーの改善、免疫機能向上が期待できるβカロテン、風邪の予防、解毒作用、ストレス軽減に役立つビタミンC、抑うつ、肝機能の向上が期待できるメチオニンが豊富に含まれています。
スーパーなどで手に入る 豆の種類
資料提供/(公財)日本豆類協会
小豆
「あ」は赤色、「ずき」は溶けるという意味があります。赤くて、煮ると皮が破れ、崩れやすいことから「あずき」となったようです。
黒豆
アントシアニンを含む黒い大豆は、体の冷えを取る作用があり、冬場に多く取りたい食材です。
虎豆(とらまめ)
へその周囲に濃黄褐色と淡黄褐色の斑紋が入っており、その模様が虎に似ています。
金時豆
いんげん豆の代表格。赤紫色が鮮やかなことから、「赤いんげん豆」と呼ばれることもあります。
白花豆
大粒で肉厚の豆。食物繊維、ビタミンが豊富。煮豆や甘納豆などに使われています。
黒大豆(ぶどう豆)
黒豆より少し大きめで、ぶどうのような形からこの名で呼ばれています。
大豆
種皮が白〜黄色の「黄大豆」のほか、淡黄緑色〜濃緑色の「青大豆」、黒色の黒豆も大豆の仲間です。
豆の戻し方、ゆで方(大豆の場合)
(1)
大豆の3倍以上、たっぷりの水に一晩浸す。しわがなくふっくら戻っていればOK!
(2)
(1)を水ごと鍋に移し、強火にかける。出てきたアクを取り除き、ある程度取れたらふたをして差し水をしつつ、約1時間弱火で煮る
途中、触ってみて好みの硬さになれば出来上がり! 硬めが好きなら1時間弱ぐらいでOK。
(3)
ゆで上がりは2倍くらいの大きさになります。ゆでたものを冷凍しておくと1~2週間もちます。
もっと手軽に! ステンレスボトルでゆでる方法(小豆)
(1)
ステンレスボトルの保温容器に、水洗いした小豆を入れる
※容量500mlのボトルで乾燥豆50gが目安
(2)
沸騰したお湯でボトルを満たし5~10分置き、いったんお湯を捨てて、沸騰したお湯と入れ替え、約70分保温する
※小豆の量で保温する時間は異なる
point
細いボトルの場合は、あずきが押し合う状態にならないよう横倒しにして保温する
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