来年3月、郷土のスターが復興支援でパフォーマンスを披露

豪雨水害で傷ついたふるさとに歌を届けたい―。歌手の八代亜紀さんが名誉委員長を務める「火の国うたまつり2022」が来年3月21日に開催されます。意気込みを聞きました。(すぱいすライター・奎)

皆さんに心から楽しんでもらえるフェスを

昨年7月、豪雨で球磨川が氾濫、すさまじい被害映像を流すニュースに、東京の八代さんの目はくぎ付けでした。最もショックだったのは「暴れ川」というコメンテーターの発言。「そうじゃない。清流なのよ」─テレビに向かってそう叫ばずにはいられなかったそうです。

球磨川は幼い八代さんが父に絵を教わり、ギター片手に歌ってもらった思い出の場所。災害の後、「一刻も早く被災地に歌を届けたい」と申し出ましたが、コロナ禍を理由にかないませんでした。その後、意気込んでいた「火の国うたまつり」の開催も、感染拡大で今年11月から来年3月に延期となりました。

コロナ禍で移動が制限されている時期、八代さんは少しでも熊本に笑顔を届けたいとの思いからYouTubeに挑戦。ビリー・アイリッシュの大ヒット曲「バッドガイ」を覚え、熊本弁バージョン付きの動画をアップ。「すっごい評判になっちゃったの」と八代さん。

八代さんが考える「歌の力」とは、聴く人の心がその時代に戻ることだそう。「私が歌い上げるのは自分のことではなく、聴いてくださる一人一人の思い出。それを父譲りのハスキーな声で代弁しているの。するとお客さまは『あっ、今の歌は私のことだわ』と気付いて大感激されるの」

「皆さんが笑顔になるステージを準備しています。『火の国うたまつり』で待っています」と話す八代亜紀さん=10月7日、ホテル日航熊本

■「死ぬまで歌いたい」

八代さんは昨年デビュー50周年を迎えました。
演歌だけでなく、ジャズシンガーとしても知られ、海外の大物と共演を果たしています。2013年、ニューヨークの老舗ジャズクラブ「バードランド」で、憧れのヘレン・メリルとデュエット。耳の肥えたオーディエンスをうならせました。

「50年たっても変わらず応援していただき、私は幸せな歌手だと思います。だから死ぬまで歌いたい」。よく思い浮かべる情景があるといい、「老若男女でごった返すホールの幕が開くと静まりかえり、おばあちゃん歌手になった私がピアノ一本で『舟唄』を歌い上げた後、命が尽きる」―それが八代さんの夢だそう。

コロナが落ち着いたら「ありがとう行脚」を行いたいとも。トラックステージを引き連れ、全国をバスで移動。コンサート会場のない町や村に赴き、チャリティーで歌を聴いてもらう構想です。

〝ニューヨークのため息〟と称されるヘレン・メリルさん(右)とデュエットする八代さん=2013年

「火の国うたまつり」の開催日は5カ月後の3月21日。八代さんの呼び掛けに二つ返事で共演を快諾してくれた県出身のコロッケさん、原田悠里さん、島津亜矢さんらが駆け付けます。「皆さんに心から楽しんでいただけるパフォーマンスを仲間と準備しています。ご期待ください」

えがおプレゼンツ 火の国うたまつり2022

日時/2022年3月21日(月・祝)13時~16時(予定、雨天決行)
会場/「くまモンポート八代」(八代市新港町1丁目)
出演/八代亜紀、コロッケ、原田悠里、島津亜矢ほか
チケット/一般A席 9000円(熊日プレイガイドおよびファミリーマート各店にて)、チケット付きバスツアーあり。詳しくは公式ホームページを参照

公式ホームページ
https://www.hinokuniutamatsuri.com/

火の国うたまつり実行委員会
050-8881-8718
(平日10時~17時)