トップアスリートとして活躍し、現在は運動指導などに当たっている川上優子さんがつづる、心も体も元気になれる“サプリメント・コラム”。

心と体を磨く"Y"の法則

筆者プロフィル

1975年、松橋町(現宇城市)生まれ。信愛女学院高から沖電気宮崎に進み、アトランタ(1996年)、シドニー(2000年)両五輪の陸上1万メートルに出場し、アトランタでは7位入賞。現在、一般社団法人スポーツコア代表として、ランニングを通じた地域貢献に取り組む。


Vol.26 「しないこと」を作って、気持ちを楽に!

一日のスケジュールややるべきことなどを書き出す「To Doリスト」。ところが、最近読んだ雑誌の記事に、その真逆の「しないことリスト」を決めるライフハック術(仕事術)について書かれたものがあり、興味を引かれました。

〝To Do(ねばならない)〟ばかりだと強迫観念にとらわれやすくなり、達成できなかった場合の劣等感など、ネガティブな感情が少なからず生じます。私自身も、日常生活では計画通り進まないことの方が多く、達成できないタイプの一人です。

記事によれば、しなくていいことを見つけるコツは、「失敗する確率が高いことは無理に続けない」「一人でやろうとしない」「嫌なことをしない」ことだそうですが、私も似たようなことを実践しています。

例えば、明らかに自分より他者の能力が上回っている業務は役職に関係なくお願いし、自分の能力を発揮できるものに集中するようにしています。スタッフにも、「自分がやらなくては成り立たないもの以外、やりたくないことはやらなくて良い」と言っています。一見わがままにも聞こえますが、自分にとっては苦手で気が乗らない仕事でも、他の誰かにとっては得意分野だったりします。

身近で軽いものから「しないことリスト」を断捨離のように探していくと、日常の余白がより充実したものになるのではないでしょうか。

最近故障続きだった選手からの「おはらいに行きたい」という希望に応えて訪れた大分市の春日神社。ご利益がありますように!