トップアスリートとして活躍し、現在は運動指導などに当たっている川上優子さんがつづる、心も体も元気になれる“サプリメント・コラム”。

心と体を磨く"Y"の法則

筆者プロフィール

1975年、松橋町(現宇城市)生まれ。信愛女学院高から沖電気宮崎に進み、アトランタ(1996年)、シドニー(2000年)両五輪の陸上1万メートルに出場し、アトランタでは7位入賞。現在、一般社団法人スポーツコア代表として、ランニングを通じた地域貢献に取り組む。


Vol.29 アスリートの知られざる一面 ー禁止薬物との戦い

オリンピックを目指すアスリートにとって欠かせないのがドーピングコントロールです。「ドーピング」とは、運動能力・筋力の向上や神経の興奮などを目的とした薬物使用のこと。そうした不正がないよう「検査・分析・結果管理」する一連の流れをドーピングコントロールと言います。

禁止薬物を使用・服用しないのはもちろんのこと、それ以上に注意が必要なのが、栄養ドリンク剤やサプリメントなどの摂取による「うっかりドーピング」。特に国内主要大会や国際大会で活躍する選手は、年間のスケジュールを連盟に管理されていて、たとえ海外であろうと抜き打ちで審査員がやってきます。そのため選手たちは、口に入れる物には常に細心の注意を払っています。風邪薬さえ主治医と相談しながら服用します。

私も現役時代に、何度も抜き打ち検査を受けました。尿を採取するまで審査員は絶対に目を離しません。排尿する際も見ているので、緊張から採取に何時間もかかる選手もいます。あの気まずさや羞恥心に慣れることはありませんでした。

アスリートには、競技でのパフォーマンスだけでなく、正々堂々と戦うための自己管理の徹底と、どんな状況にも動じないメンタリティーが必要です。厳しい練習に取り組むだけでなく、普段の生活からアスリートは戦っていかねばならないのです。

先日亡くなった母(写真右)との思い出の写真。いつも、厳しくも温かく見守ってくれた母でした