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“永遠の楽園” ハワイの歌 日本人移民2世の苦悩も歌い込む【円盤で時間旅行117回 嶋田宣明】

イラスト・松田アツコ

毎年お正月のワイドショーといえば、ハワイで過ごす芸能人を待ち構えるレポーターのどうでもいいような質問で幕を開けていましたが、ハワイは私たち庶民にとっても一度は訪れてみたい永遠の楽園。そんなハワイも円安の影響か、今では日本人にとってまたちょっと遠くの島になってしまいましたね。

ハワイの音楽でまず頭に浮かぶのが、ハワイアンミュージック。ウクレレやスチールギターの流れるようなメロディーに合わせて踊るフラは、ハワイの大自然を体全体で表現していて、美しさにあふれています。

日本とハワイの歴史を振り返ってみると、明治時代の終わりごろに海を渡った多くの日本人移民が、まだアメリカの州になる前のハワイの発展に貢献したのは有名な話です。彼らのほとんどが広島や岡山、熊本などの貧しい農家の次男三男で、大部分が農業に携わっていたということです。当時のマウイ島の農業には、ほぼ100%日本人が関わっていたという話も聞きます。

今回ご紹介するレコードは、ハワイの日本人移民2世のことを歌ったザ・ナンバーワン・バンドの「うわさのカム・トゥ・ハワイ」。広島弁っぽい口調で歌われる歌は、面白おかしく聞こえる中にも当時の移民の仕事ぶりや真珠湾攻撃の時の悩み、苦しみまでが歌い込まれています。作詞は大御所DJの小林克也氏、変でおかしな歌ばかり歌っているイメージの人でしたが、この歌詞でまた別の一面を見た気がしました。

※今回紹介したレコードは1月24日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~1時=全国コミュニティFM番組)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(月曜・21時~21時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。FM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(月曜・21時~)の選曲家、パーソナリティ。

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