熊本時代のハーンの真実 演劇と朗読・音楽で語る

ギリシャに生まれ、世界各国を放浪した末、日本に帰化し、「怪談」など多くの作品で日本の文化を世界に発信した作家、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)。そんな彼が、五高教師として熊本で過ごした2年11カ月を語る舞台が上演されます。7月に行われた舞台稽古を訪問し、見どころを聞いてきました。

作・脚本は、全国で活躍する俳優・浜畑賢吉さんと、元熊本近代文学館(現くまもと文学・歴史館)館長・井上智重さんのタッグ。浜畑さんは演出、主演のハーン役も務めます。母が玉名市出身で、舞台「漱石の四年三ヵ月」で漱石役を演じるなど、熊本と深い縁がある浜畑さん。今回の舞台に際しハーンの著作をすべて読み込んだそうです。「ハーンは熊本時代を良く思っていなかったと言われることもありますが、それは誤解です。熊本の人と触れ合う中で日本人の心や武士道を知り、『熊本スピリッツを失ったら日本は衰退する』とまで語っています。小説の執筆も熊本時代に始めたのです。ハーンが熊本で何を得て、名作の数々を生み出すに至ったのか、その真実を熊本の人にこそ感じてほしい」と浜畑さん。

脚本・主演・演出を務める浜畑賢吉さん(左)と劇団「石」の堀田清さん

脚本・主演・演出を務める浜畑賢吉さん(左)と劇団「石」の堀田清さん

劇団「石」の堀田清さんら在熊の俳優と共に、「橋の上」「夏の日の夢」などの作品朗読や唱歌も交えながら、明治の熊本が表情豊かに描かれます。浜畑さんが資料から曲を書き起こし、作詞も行ったギリシャの古い子守唄も必聴です。西洋から東洋を見渡したハーンの目線を通して、普段私たちが気付かない「熊本のこころ」を知り、熊本をもっと誇りに思えるきっかけになるかもしれません。

(ライター・中川千代美)

7月に益城町で行われた舞台稽古の様子

7月に益城町で行われた舞台稽古の様子

Information

第60回熊本県芸術文化祭参加事業 ハーンが見た「熊本のこころ」

9月2日(日)開場17時30分、開演18時
市民会館シアーズホーム夢ホール(中央区桜町1‐3)
全席自由(税込み)4000円

〈チケットの取り扱い〉

熊本アイルランド協会・お菓子の香梅各店舗 TEL:096-366-5151(代表)
熊本八雲会(南風堂内)TEL:096-343-9664

インターネット予約受付 https://www.kumamoto-ireland.org/
チケットぴあ[Pコード 487568]