自分だけの「愛」見つけて  主演の倉科カナさん来熊

映画「あいあい傘」の主演を務める倉科カナさんが故郷・熊本での舞台あいさつに訪れました。上映前に作品への思いや撮影時のエピソードを聞きました。(ライター・中川千代美)

失踪した父を探しに田舎町を訪れる娘・さつきを演じた倉科さん。「さつきと私の境遇が似ていて、私が抱いてきたしがらみや心の痛みも演技に生きました」と振り返ります。宅間監督とも10年来の付き合いで、この作品に強い縁を感じたそう。初めて脚本を読んだ時は、個性豊かな登場人物たちの人間くささがもたらす物語に、思わず涙したと言います。「父に会いたいという気持ちだけで演じた」ほど役柄への思いも強く、感情豊かな演技に引き込まれます。

また、「1シーン1カット」撮影による躍動感も見所の一つ。「ハプニングが起こったりセリフを甘噛(が)みしたりても、構わずカメラは回り続けるんです(笑)。緊張感はあるんですが、だからこそリアルな人情の機微が表現できてるんじゃないかな」。少しずつ距離を縮めていく父と娘。さまざまな感情を巻き込みながら、感動のクライマックスを迎えます。

「私自身、何だか心のよどみが晴れ、癒やされたような気がします」とほほ笑む倉科さん。「この作品には父と娘の愛だけではなく、いろんな愛が詰まっています。まだ地震から癒えない気持ちもあるかもしれませんが、見終わったらきっと“本当に大切にしたい人”の顔が思い浮かぶはず。身近にある愛や幸せを再発見して、少しでも心が温かくなるきっかけになればうれしいですね」

作品への思いや演技のこだわりなどを笑顔で話してくれた倉科さん=13日、RKK熊本放送本社

作品への思いや演技のこだわりなどを笑顔で話してくれた倉科さん=10月13日、RKK熊本放送本社

Information

監督・脚本/宅間孝行
出演/倉科カナ、市原隼人、入山杏奈、高橋メアリージュン、やべきょうすけ、立川談春、原田知世ほか
【ストーリー】高島さつき(倉科カナ)は、25年前に蒸発した父・六郎(立川談春)を探して、ある田舎町を訪れる。六郎が新しい家族と生活していることにショックを受けるさつき。父娘は、どのように再会し、どんな言葉を交わすのか…。宅間監督主宰「東京セレソンデラックス」が2007年に上演した舞台の映画化。

(C)2018映画「あいあい傘」製作委員会

【上映館】

TOHOシネマズはません、TOHOシネマズ光の森