幸せの絶頂で犯してしまった罪 人間の底知れぬ心情を描く

とある地方の港湾都市。ゼネコン営業部のエリート・宗方秀一(中山麻聖)は、副社長の一人娘・早苗(小林涼子)との結婚式を3日後に控え幸せの絶頂。式で司会を務める親友の森田(石田法嗣)と打ち合わせのホテルに車で急ぐ途中、抜け道の路地で若い女性をはねてしまいます。「誰も見ていない」と言う森田。二人は現場から逃げ去ってしまうのです。

一方、娘を失った悲しみに沈む時山光央(水谷豊)・千鶴子(檀ふみ)夫婦。老刑事・柳(岸部一徳)の訪問から娘の日記を見つけ、おかしな記述が気になります。

脚本・監督は水谷豊。長年の経験から生まれたストーリー展開と心理描写は秀逸。ベテラン3人に導かれ若手の熱演も光ります。人の心の底知れぬどろどろした暗部がやるせないけれど、人の寛容さ優しさにも気付かされる作品。エンディングには手嶌葵の優しい曲が流れます。(すぱいす・嶋)

(C)2019映画「轢き逃げ」製作委員会

(C)2019映画「轢き逃げ」製作委員会

[上映館]

ユナイテッド・シネマ熊本