今日着ている服、あなたは どうやって選びましたか?
私たちは毎日、朝起きたら服を着ます。その日の予定で選ぶこともあれば、何げなく手に取ったものを着たりもします。本館で開催中の「ドレス・コード? 着る人たちのゲーム」は、私たちがどんなふうにしてその服を選んでいるのか? 服を着た私たちはどう視(み)られているのか? 服を着ている周りの人をどう視ているのか? といったことについて問いかける展覧会です。
私たちは学校や会社でどうして制服やスーツを着るのでしょう? 普段何げなく着ているジーンズや迷彩柄の服は元々どうして生まれたのでしょう? 服にもそれぞれ生まれた理由や歴史があり、私たちはその服を着ることによって、もしくは着ている誰かを視ることによって、「ドレス・コード」を生み出しています。
2018年のゴールデングローブ賞では、女優たちが「黒のドレス」を着て授賞式に参加し、ハリウッド映画界におけるセクハラに対する意思表明をしました。このように、私たちは着る服によって意思を示し、逆にそのような服を着ている人を視て、その意思を受け止めることもできるのです。これらは、私たちが日々、服を通じて行っている駆け引き(=着る人たちのゲーム)といえます。
今回の展覧会は、京都服飾文化研究財団所蔵の約90点の衣装コレクションを中心に、アート作品も含め300点を超える作品で構成されています。また、関連イベントとして、「勝負服」というドレス・コードで集めた約150着によって、みんなのワードローブを作る「パブローブ」プロジェクトも。ここでは、実際に試着や交換もできます。私たちの日々の延長にある展覧会にどうぞお出かけください。(熊本市現代美術館 池澤茉莉学芸員)
モスキーノ(ジェレミー・スコット) 2017年春夏
京都服飾文化研究財団所蔵 モスキーノS.p.A.寄贈
畠山崇撮影
Information
会期:~2月23日(日)
開館時間:10時~20時(入場は19時30分まで)
休館日:毎週火曜日(2月11日は開館・翌日休館)
入場料:一般1100円、シニア(65歳以上)900円、学生600円 ※中学生以下無料
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