夫に先立たれた75歳 彼女の本当の「心の声」は

若竹千佐子が63歳で作家デビューを果たした芥川賞受賞小説を、『南極料理人』の沖田修一監督が映画化した人間ドラマです。

50年連れ添った夫に先立たれた75歳の桃子(田中裕子)は、一人で過ごす毎日の中で、世の中のすべてのことの意味を探るようになります。やがて、彼女の「心の声」が男たちの姿となって彼女の前に現れるのです…。

桃子の若い頃を蒼井優、「心の声」を濱田岳や宮藤官九郎ら4人の男優が演じ、何と桃子一人を「六人一役」で表現します。おまけに突然、音楽の演奏やらアニメが始まったりと、桃子の“脳内世界”はかなりにぎやか。ちょっとぶっ飛んだ演出と思わせておいて、それが不思議と彼女の淡々とした日常の描写とマッチしています。

映画のタイトルは「私は私らしく一人で生きていく」という意味。クスクス笑いのうちに“老い”について考えさせられる語り口のうまさ。シニアだけでなく若い人たちも必見の秀作です!
(フリーライター 上妻祥浩)

(c)2020「おらおらでひとりいぐも」製作委員会

[上映館]

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