伝える主語は「私」

常に誰かとコミュニケーションをしながら生きている私たち。でも言葉で誤解したりされたり、「そんなつもりじゃないのに」と思ったことはありませんか?

私も伝える仕事を長く続けていますが「伝える」って本当に難しい。特に、関係が近いほどやってしまいがちなのが、主語を「あなた」にして相手に伝えてしまうこと。いわゆる「youメッセージ」です。

例えば、仕事で帰りが遅い旦那さんに対して、「あなたっていつもそう!」「あなたは家庭のことを考えてないのね!」。こんなふうに言われてしまうと、「決めつけられたような印象」になります。

そこで主語を「私」にする「I メッセージ」にすると、「仕事の帰りが遅くて、私は心配したの」になります。主語が誰になるかで、受け取る側の印象はずいぶん違いますよね。

オンライン講座でコミュニケーションの話などをしています

褒めるときも同様で、例えば友達の新しい髪形を褒める場合は、「(あなたは)その髪形似合う」と「(私は)その髪形が似合うと思う」。言われた方からすれば「切りすぎた、失敗した」と内心思っていても、それが似合っていると思われるかどうかは自分がどうこうできる範囲ではないので、素直に受け取りやすいと思いませんか?

思いが相手に伝わりやすくなる「Iメッセージ」と、油断するとつい出てしまう「youメッセージ」。あれこれ失敗するたびに、「伝える時はIメッセージ、主語は私」と自分に言い聞かせています。


Profile
村上美香

1971年、熊本市生まれ。第一高、熊本大文学部卒。94年に熊本県民テレビ(KKT)にアナウンサーとして入社。夕方の人気番組「テレビタミン」を21年間担当し、「みかちゃん」の愛称で親しまれた。2018年春、同番組を引き継ぎ、KKTも退社。「ヒトコト社」代表。ホームページはhttps://hitokotosha.com