面白い“凄(すご)い人”
私、“凄い人”にお会いしました! 仙台にある慈眼寺のご住職で塩沼亮潤大阿闍梨(あじゃり)です。
塩沼さんは奈良県吉野山の高低差1355mの山道を往復48km、1000日歩き続ける修行「大峯千日回峰行」を満行した方。その修行は世界一厳しいといわれ、吉野山1300年の歴史で2人しか成し遂げていないそうです。
さらにその翌年、なんと9日間も「食べない、飲まない、寝ない、横にならない」いう四無行を成し遂げたとのこと! そんな塩沼さんが熊本に講演に来られた際、直接お話を聴くことができました。直接お会いする前は、そんなすごい方に一体何を聞いたらいいのだろうと正直緊張しました。ところが実際お会いしてみると、近づき難いような雰囲気は一切なく、とても面白い方でビックリ。
塩沼さんと記念撮影。大変な修行をなさった方とは思えない気さくな方でした
修行の途中、クマに襲われそうになって逃げ切った話など、生きるか死ぬかの大変な経験をジョークを交えてお話しされた後に、塩沼さんはこうおっしゃいました。「今思えば修行は、どんな状況でも心をプラスにするための訓練だったと思います」と。心の中に針があるとすると、その針はイラッとしたり、ムッとしたりするとマイナスの方に動きます。その状態が続けば人生が苦しいものになってしまうそうです。自分の針がマイナスな方に動いたら、意識してプラスの方向に向けようとすることが大事だ、と塩沼さん。自分にとって苦しい状態も、心を磨くための砥石と捉える。塩沼さんから人生で大切なことを教わりました。
Profile
村上美香
1971年、熊本市生まれ。第一高、熊本大文学部卒。94年に熊本県民テレビ(KKT)にアナウンサーとして入社。夕方の人気番組「テレビタミン」を21年間担当し、「みかちゃん」の愛称で親しまれた。2018年春、同番組を引き継ぎ、KKTも退社。「ヒトコト社」代表。ホームページはhttps://hitokotosha.com。
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