【581号】オール男性スタッフによる「男」のための不定期連載 すぱ男(だん) 第19回 プラモデル 巣ごもりの今こそ”燃え上がれ”!
長引く新型コロナウイルスの影響で、「おうち時間」を過ごすネタもそろそろ尽きてきたのでは? そこで今回、コロナ禍で再び脚光を浴び、いま世界的に売れ行きが伸びているというプラモデルに注目! 創業75年の模型店「日教社」店長の八木紀彦さん(75)=熊本市=と、この道45年のベテランモデラーに、プラモデル作りの魅力について聞きました。
作る面白さ、塗る楽しみは"無限" 集中力が増し、創造力もアップ!
一つ一つ自分で組み立て 形にしていく過程に魅力
熊本を代表する老舗模型店の2代目として長年、プラモデル事情を見つめてきた八木さん。店内にはミリタリー(軍用車両、戦車、飛行機、戦艦など)や自動車のほか、ガンプラ(「機動戦士ガンダム」のプラモデル)をはじめとするキャラクターものなどさまざまなキットの箱が所狭しと並びます。かつては少年ファンがメインだったそうですが、今では50代以上のお客さんがほとんどといいます。八木さんは「今も昔も、売れ筋はガンプラ。初心者から上級者まで楽しめるよう、製作難易度のグレードが分かれているので、ステップアップしながら挑戦できるのが人気の理由」と言います。
小さいパーツを一つ一つ自分で組み立て、形にしていく過程に魅力を感じるという八木さん。「模型を組み立てることは右脳を刺激するので、集中力が向上するといわれています。好きな色に塗ったり、実物さながらのイメージを再現したり、創造力も育まれます。最近は、接着剤を使わず部品をはめ込むだけの簡単なキットも増えてきたので、親子で語り合いながら挑戦してみるのもいいですね」
おうち時間を持て余し、何かじっくり取り組める新しい趣味を探しているあなた―。意外と奥深~いプラモデルの世界にハマってみませんか。
店内には多様なジャンルのプラモデルがそろうほか、塗料や工具なども充実。「個人的には鉄道模型が好きです」と八木さん
時間がたつのを忘れ没頭
モデラー歴45年の村上聖也さん
モデラー歴45年の村上聖也さん(56)=玉名市=の自宅には、300個以上のプラモデルキットの箱がぎっしりと山積みに。「私がプラモデルに夢中になったのは10代の頃、当時人気だったサンダーバードのミニチュアに出合ったのがきっかけでした。“ボックスアートの巨匠”小松崎茂さんの箱絵がとにかくリアルで。絵を見ただけでいろんな想像をかき立てられるんです」。自ら手掛ける作品にもリアリティーを追求する村上さん。例えば、かつて実在したドイツ軍の戦車の模型を作る際は、戦車の性能や戦果などを調べ、「戦場を走るとどんなふうに車輪が泥水を跳ね上げるか」を想像し、車体が汚れた感じを塗装で表現しているといいます。
「時間がたつのを忘れて、つい食事も取らずに没頭してしまうことが多々あります。妻の理解があってこその趣味ですよ(笑)」と村上さん。今では、「ガンプラにおいては息子の方が上手!」と、親子二代でプラモデルを楽しんでいます。
自慢の作品を披露する村上さん
村上さんのイチ推し
タイトル:戦士の休息
- 製作費:妻に怒られるのでナイショです
- 製作期間:3カ月
3つのプラモデルを組み合わせ、自宅の庭先の小石も取り入れた作品。戦場でホッと一息つく戦士をイメージしながら、リアルな塗装を施してあります
コレで差が付く! 村上さんのプラモデル製作 ワンポイントアドバイス
組み立てる前に、部品を洗う!
新品のプラモデルのパーツ表面には離型剤が付着しており、そのまま色を塗ると塗料をはじいてしまうので、食器用の中性洗剤で洗い流すのがポイント。その後、下地としてサンドペーパー(紙ヤスリ)をかけることで塗料がのりやすくなるそうです。「女性の化粧と一緒ですよ(笑)」と村上さん。
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