【607号】ユニークな文化続々!のぞいてみよう 世界のお正月

日本では、年の暮れは除夜の鐘を聞きながら一年を振り返り、元日は初詣に出かけたり、家族でおせち料理を囲んだりするのが一般的なお正月の過ごし方ですよね。では海外の人たちは年末年始をどのように過ごしているのでしょう。所変われば、過ごし方もいろいろ。県内在住の外国人に、母国ならではの年末年始の過ごし方や、珍しい風習などを紹介してもらいました。

[独自の風習][食事][イベント]見てみて!私たちの国のお正月

世界各国を見渡してみると、お正月の時季も違えば、過ごし方も国によってさまざま。「すぱいす」紙上で世界7カ国を訪ね、異国のお正月気分を満喫しましょう♪


メキシコ

翌年の幸せを願う風習がいろいろ

幸運を呼ぶ12粒のブドウ

12月31日の夜、12時までのカウントダウンに合わせて、「新年が良い年になりますように」と願いを込め、12粒のブドウを食べます。食べきれたら翌年はハッピーな年に!?

スーツケースランで良い旅を

31日の夜、「翌年も良い旅ができるように」という願いを込め、空のスーツケースを持って家の周りをぐるぐる歩き回る「スーツケースラン」と呼ばれる面白い光景が見られます。

年末は街じゅうが赤パンツ商戦に

女性は31日の夜に赤いパンツをはくと、翌年幸せになるといわれています。年末には街じゅうのお店に真っ赤なパンツが大量に並びます。

日本のココにビックリ

12月31日、夜ご飯を食べた後にまた年越しそばを食べるのにはビックリ。おなかいっぱいで、食べきれないですよね。

シガキ・アナマリアさん
日本在住32年。 結婚と同時に熊本へ

12月31日は親族や友達が集まり、夜の12時を過ぎたらテキーラで乾杯! 1月1日は休みで、次の日からは仕事。


アルゼンチン

バーベキューを大勢の親族で囲みにぎやかに

日本と正反対の真夏の正月。多くの家庭では、親族で集まり広い庭でバーベキューをするのが一般的です。お肉の買い出しから、テーブルセッティング、火起こし、焼くところまで全て男性陣が担当します。10~20人くらいの親族が集まるため、大量の肉を買い込みます。庭にバーベキュー専用のグリルが備え付けられている家が多く、そこで大きな肉の塊を次から次に焼いていきます。

日本のココにビックリ

アルゼンチンから日本に来た最初の年の大みそか。まず驚いたのが、ボ~ンボ~ンとどこからともなく聞こえてくる除夜の鐘。何か出てきそうで・・・。とにかく怖かったです。

タシロ・クリスティーナさん
日本に来て30年以上。 熊本に住む 外国人妻の会発起人

12月31日の夜から親族で集まり、夜通し話に花が咲く。1月1日はガーデンパーティー。2日からは普段の生活に。


韓国

旧正月まで続くお祝いムード。日本と似た文化も!

伝統遊び「ユンノリ」で 大盛り上がり

親族が集まるお正月に欠かせないのが、「ユンノリ」というゲーム。「ユッ」という4本の棒を投げ、落ちた棒の状態に応じてコマを進めていきます。戦略が必要なので盛り上がります。

先祖と目上の人にあいさつ

年明けは、まず先祖に食べ物を供え、あいさつの儀式(チャレ)を行います。その後、目上の人に深々と頭を下げるあいさつ(セベ)をするのが恒例です。セベが終わると、目上の人から、ありがたい話(トクダム)があり、子どもにはお年玉(セベットン)が渡されます。子どもたちは、巾着袋を持ち歩き、お年玉を入れていきます。

魚や肉のだしが効いた餅入りスープ

新年には、餅の入ったスープ「トックク」を各家庭で作って食べます。魚や肉でだしを取った澄んだスープに、薄くスライスした餅、牛肉、卵、のりがトッピングされていておいしいです!

日本のココにビックリ

昨年はコロナ禍で帰国できず、初めて日本でお正月を過ごしました。おいしいものを食べたいと街に出てみると、人が少なく、店はどこもクローズ。予想以上に静かなお正月で驚きました。

イ・ヨンスさん
日本に来て6年。 熊本市の国際交流員

お正月は旧暦で迎えるため、毎年違う日になる。西暦の1月1日以降、1月末~2月中旬ごろの旧正月までお正月ムードが続く。


フィリピン

お正月ならではのごちそうがいっぱい!

ミサの後、街に並ぶ屋台

カトリック教徒が多いフィリピンでは、12月16日から毎日教会へ礼拝に行きます。その帰りに街に並ぶ屋台で、スーマンという、ちまきを食べるのが楽しみでした。

豚の丸焼きや細長い麺類を食べる

“命を長くつなぐ”ため、31日に長い麺を食べます。麺の種類は長いものならば何でもOK。この他、フィリピンのお正月のごちそうといえば豚の丸焼き。顔だけを購入する家庭もあれば、1匹丸ごと豪快に食卓に並べる家庭もあります。

ヒダカ・マリナさん
日本に来て40年。 益城町在住

12月16日から1月14日まで、街がクリスマスとお正月両方の雰囲気に包まれる。


ミャンマー

「水祭り」で水を掛け合います

4月の連休(ティンジャン)に古い年の汚れを落とし、新しい年を祝うため、水を掛け合う「水祭り」が国じゅうで数日間開かれます。年々派手になり、今では大きなホースなどを使って放水する盛大さです。新しい年への期待を込めて、生きた魚を川に、鳥(すずめ)を空に放つ伝統も。

ハマグチ・ミヤさん
日本に来て14年。 大津町在住

ミャンマー暦の新年は4月中旬。


マレーシア

それぞれの民族の文化でお正月を迎えます

民族により色が変わるお年玉袋

マレー系の民族は緑色、中国系は赤色の封筒を準備し、その中にお金を入れて子どもたちに渡します。金額は家庭によってそれぞれ異なります。

先祖に供える豪華な大皿料理

中国系の私の家では、お正月に、ご先祖さまへの供え物として、鶏の丸焼きや豚足などの大皿料理が並びます。中でも、千切りしたニンジン、カブ、スルメなどを炒めた料理は、多くの家庭で作られる正月料理です。

イトウ・ドリスさん
日本に来て28年。 熊本市在住

旧暦の正月。2月初旬(来年は2月1日)から15日間は街じゅうに新年を祝う言葉が飾られる。また、民族によって新年の祝い方もさまざま。


ドイツ

新年を占う遊びや花火を楽しむ!

打ち上げ花火で盛大に!

年が明けたら家から出て花火を楽しみます。住宅街など、あちこちで花火が夜空に上がり、とてもにぎやかです。ドイツでは通常、花火の購入はできないのですが、大みそか前の1週間だけは、一般の人も購入できます。

金運UP!? レンズ豆に鯉(コイ)のウロコ

高齢の方の中には、「お金を稼げるように」という願いを込めて、コインの形に似たレンズ豆のスープや、ウロコがコインに似ている鯉を食べる人もいます。

鉛の形で新年を占う

幸せのシンボルとされるクローバーや煙突掃除人の形をした鉛をろうそくの火で溶かし、水に浮かべ冷やし固めます。固まった鉛の影を壁に写し、その形で新年を占います。今は、鉛の代わりにワックスを使用している家庭が多いです。

アンナ・ザイツさん
日本に来て4年。 熊本市の国際交流員

新年を迎える12月31日の夜は友達、クリスマスは家族で祝うのが一般的。

占いの結果は…?

影の形が「“木”ならば自分の道を信じていけば良い事が起こる」「“花”ならば新しい友情が芽生える」などの意味があります。ただ、はっきりとした形になることはまれなので、みんなで話し合いながら何の形かを決めていきます。