【490号】ラグビーをもっと知ろう 世界も注目!熊本の熱戦

「4年に一度じゃない。一生に一度だ」―。この秋、ラグビーワールドカップが日本で初開催。熊本にも世界のトップチームがやって来ます。ラグビーをテレビなどで観戦したことはあっても、詳しいルールはよく分からないという人も少なくないはず。ラグビー観戦をもっと楽しむため、競技の歴史も含めて、詳しく解説します。

熊本開催

■10/6(日)16:45〜 フランス対トンガ
■10/13(日)17:15〜 ウェールズ対ウルグアイ

会場/熊本県民総合運動公園陸上競技場
料金/3000円~1万5000円

お問い合わせ

熊本国際スポーツ大会推進事務局誘客課

TEL
096-333-2583


タックルはボール保持者にだけOK ボールを前に落とす、投げるは反則

ゲームをより楽しむには、最低限のルールも知っておきたい。

ラグビーは基本的に陣地を取り合うスポーツだが、ボールを前に落としたり(ノックオン)、前方へパス(スローフォワード)してはいけない。味方同士のパスも、後方へ投げるのが決まりだ。

相手チームの前進を体をぶつけて阻止するタックルは、ボールを持っている選手に対してのみ許される。それでも、相手の肩の線より上へのタックルは反則。また、タックルされた側の選手も、地面に倒れた場合は速やかにボールを離さなければ、ノットリリースザボールという反則となる。

スクラムやモール・ラックといった密集状態では、ボールより前方(攻撃方向)でプレーすると、オフサイドの反則となる。

プレーの再開方法は反則ごとに異なるが、いずれにも通じるのは、イギリス発祥らしい「紳士のスポーツ」というスタンスだ。

巨体のぶつかり合いも、ラグビーの大きな魅力だが、相手へのタックルは、ボールを持った選手に対してのみ認められる

巨体のぶつかり合いも、ラグビーの大きな魅力だが、相手へのタックルは、ボールを持った選手に対してのみ認められる


ラグビーの華・トライは5点 点の取り方は複数

ラグビーは得点を挙げる方法が複数あるのが特徴のひとつ。

よく知られるのが「トライ」で、ゴールラインを越えたインゴールエリアで攻撃側選手が持ち込んだボールを地面につけるか、そのエリアに入ったボールを押さえ込むことで成立し、5点となる。「トライ」に成功すると追加得点のチャンスとしてコンバージョンキックが与えられ、キックされたボールがゴールポスト間のクロスバー上を通過すれば2点が加算される。前回W杯で五郎丸歩選手の「ルーティン」で話題になったプレーだ。

さらに、相手の反則によって与えられる「ペナルティゴール」と、ボールをワンバウンドさせるという高度な技術でゴールを狙う「ドロップゴール」があり、成功すればいずれも3点となる。

得点差やグラウンド状況に応じた瞬時の判断が、得点チャンスを大きく広げる可能性がある。

ラグビーの華といえるトライ。成功すれば5点が入り、さらに、追加得点のチャンスとしてコンバージョンキック(成功で2点)が与えられる

ラグビーの華といえるトライ。成功すれば5点が入り、さらに、追加得点のチャンスとしてコンバージョンキック(成功で2点)が与えられる


体のぶつかり合いこそラグビーの醍醐味!「スクラム」「モール」「ラック」の違いを知ろう

トライと並び、ラグビーの代名詞といえるプレーが、フォワードが列を組んで押し合う「スクラム」。「モール」「ラック」との違いも知っておこう。

「スクラム」は、相手チームの軽い反則(ノックオン、スローフォワード、ノットストレート)が起きた際の再開方法で、8人ずつが組み合い、スクラムハーフがボールを投げ入れ、スクラムを起点としてボールを展開する。相手フォワードとの力比べの意味合いもあり、圧力に耐えきれずつぶれたり、90度以上回転すると組み直しとなったり、原因を作ったと判断されたチームの反則となる。

「モール」は保持したボールを選手が立った状態で密集を作り、前進しようとする攻撃側とそれを阻む守備側が押し合うこと。「ラック」は、ボールが地面にある状態で発生する密集だ。

「スクラム」は反則などで試合が止まった時の再開方法で、「モール」「ラック」はプレー中に起きると覚えておこう。

大男たちが押し合う「スクラム」や「モール」。密集の攻防もラグビーの魅力

大男たちが押し合う「スクラム」や「モール」。密集の攻防もラグビーの魅力

熊本日日新聞社は、ラグビーワールドカップ2019TM日本大会のトーナメントサプライヤーです