「その2:揚子江菜館」

多くの中国からの留学生が明治時代後期より集まり、住んだことから、神田神保町には中華料理の老舗が多いです。
神保町の交差点を九段下方面に少し進んだところにある「漢陽楼」(http://kanyoro.com/)は孫文や周恩来、そして駿河台下の交差点の一本裏手にある「威亨酒店」(http://sinsekai.com/kankyo/)は魯迅が、それぞれ若き日に通っていました。

そして、ここ「揚子江菜館」(http://www.yosuko.com/)はその中で最も古い店とされます。
明治39年創業。
110年を超える歴史があります。
中国人留学生に愛されただけではなく、後には作家の池波正太郎もこの店に足繁く通っていました。
「上海焼きそば」(正式名称は「上海式肉焼きそば」)をよく頼んだとのこと。
池波先生は焼きそばが大好きなんですよね。

「揚子江菜館」が有名なのは、もう一個大きな理由があります。
冷やし中華発祥の店のひとつ、というのがそれ。
ひとつ、ということは他にもあるわけで…、「揚子江菜館」の「五色涼拌麺」だという説や、仙台市の「龍亭」だという説があります。
どちらも1930年代には提供していたようですが、どちらが先だったのかは今となっては分かりません。

揚子江菜館

夏も終わった今、食べたのはこの「五色涼拌麺」ではなく、前からビジュアル的に気になっていた「獅子頭カレー」
とろみのついた中華風カレーの真ん中に獅子の頭=大きくてまん丸な肉団子が、どどーんと鎮座しています。
メニューを見ると肉は200g、一般的な店のハンバーグよりも少し大きいぐらいですね。
ジャガイモ、ニンジン、タマネギの他に、野菜はカリフラワーが入っていて、シャキシャキの食感が獅子頭によく合います。
ライス、ザーサイ、スープがついて本来1,830円が、「創立107年の特別サービス」が今もずっと続いていて、1,030円とかなりお徳です。

揚子江菜館

「すずらん通り」(http://www.kanda-suzuran.com/)という古書店の集まる商店街の入り口に小さなビルを構えていて、長い年月ゆえにどこかひなびた店内はシニア層ばかり。
なつかしの面々で円卓を囲んで紹興酒やビールを飲みながらなつかしのメニューをいただく。そんな店です。

「乾隆肉」という豚の角煮は清朝で最も長寿だった乾隆帝が好んだとかで、頼んでる人が多かったな。
今度はそれを食べてみよう。

混具合:★☆☆☆☆
知名度:★★★★☆
大盛り:★★☆☆☆
コスパ:★☆☆☆☆

店舗情報

揚子江菜館

住所
東京都千代田区神田神保町1-11-3
営業時間
11:30~22:00
休業日
年末年始

テキスト/おかむー

青森生まれのアラフォー男子。ひょんな縁から熊本生まれの妻と結婚し、いまや体の半分は熊本人。幼少時から読書と音楽が命の源で、家には膨大な量の本とCDを所有。妻の断捨離攻撃に震えながら暮らしています。