「その4: 未来食堂」

「食堂」というと昭和のなつかしい香りがしますが、そこに「未来」とつけるとどうなる
か。
レトロフューチャーな椅子や食器、壁紙を思い浮かべる人もいれば、最先端の科学技術により生み出された栄養価の高いランチ?? という人もいるでしょう。
「21世紀最新型のハンバーグライスはどんな進化を遂げるのか!? え? そんなものがトッピング!!」と思いを馳せる人がいてもおかしくありません。

神保町の店として有名というよりも、まったく別次元で有名な店です(http://miraishokudo.com/)。
メニューは、最近訪れた週だと日替わりで
「チキンと秋野菜のグリル 黒酢ソースがけ」
「味噌漬け焼魚」
「肉じゃがコロッケ 自家製トマトソース」
「八宝菜」
といった感じでなんの変哲もありません。
ここに小鉢が3つ、ごはんと味噌汁、ちょっとしたデザートがついて900円。
あっさりとした体に優しい定食です。

いったい何が未来なのかというとその企画・運営システム。

・店の手伝いを50分間すると一食分タダになるという「まかない」制度
・事業計画書や月次決算をWEBで公開
・18歳未満のみ会員になれる「サロン18禁」を月一で開催 などなど

入ってみると「まかない」の方たちがお膳を運んでいます。
コの字型のカウンターの中では店長、というか経営者の小林せかいさんが司令塔となってテキパキ動いています。
この小林さん、取り上げられた記事を読んでみると理系の大学を出てIT系のエンジニアとして働いた後に、長年の夢だった飲食店の経営へ、という異色の経歴の持ち主。
オープンしたての頃に、僕が別のブログで「ここを、こうしたらいいんじゃないか」ということを書いたら、ご本人からすぐコメントが届いて「改善します」と。
ちょっとびっくりしました。

その小林さんがノウハウをまとめた本を書いたようで、壁に並んでいました。
以前来たときは「未来図書」と称して、面白そうな本がたくさん並んでいたスペースなので、そこは少しさびしかったかな。
そのときメモったのは、アーノスト・ベール「ふたりはともだち」、植松大雄「鳥のない鳥籠」、中和田ミナミ「EXPO’70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて」など。
こういう店で「ブッククロッシング」(読み終えた本を託して、手に取った見知らぬ誰かに読んでもらう仕組み)できるといいだろうなー、と思います。

今回食べたのは、ピクルスを添えた味噌漬けの焼き魚(サゴシという白身魚)、蒸し野菜の肉味噌和え、鶏肉とさつま芋、人参の煮物など。ごはんはお櫃に盛ったものを好きなだけ。デザートは米粉のパンケーキをひとかけら。
派手さはないけど、いろんなものを少しずつ食べることができて毎日食べても飽きない。
こういった何気ないご飯の積み重ねがその先の未来へと続くのかも。

混具合:★★☆☆☆
知名度:★★★★☆
大盛り:★☆☆☆☆
コスパ:★★★☆☆

店舗情報

未来食堂

住所
東京都千代田区一ツ橋2-6-2 日本教育会館 B1
営業時間
11:00~16:00(金・土 ~22:00)
休業日
日月祝

テキスト/おかむー

青森生まれのアラフォー男子。ひょんな縁から熊本生まれの妻と結婚し、いまや体の半分は熊本人。幼少時から読書と音楽が命の源で、家には膨大な量の本とCDを所有。妻の断捨離攻撃に震えながら暮らしています。