「その7: 丸香」

前々回の「馬子禄 牛肉面」、前回の「神保町食肉センター」に引き続き、神保町屈指の人気店を今回も訪れてみたいと思います。

讃岐うどんの店「丸香
ここは平日も土曜も、常時30人以上は並んでいるでしょうか。
でも、うどんなので回転が早く、昼の時間に出遅れたとしても待ち時間は30分もかからないです。
「どうしても」という場合は、昼の遅めの時間帯や夜ならば、さほど待たずに入れるでしょう。

店主は本場・高松で修業されたとのことで、“東京一の讃岐うどん”と称されているのをよく見かけます。
僕も都内で、さほど食べ歩いたわけではありませんが、確かにここよりおいしいうどんに出会ったことはないです。
うどんに限らず、「神保町で最もおいしい店を?」と質問されたならば、迷わず僕はこの店を挙げるでしょう。

純度の高さのようなものを感じるんですね。
余計なもの、余分なものがない。
うどんはコシがあるのにしっとりとなめらか。
茹で具合も申し分ありません。
もしかしたらそれ以上においしいのが、揚げたてサクサクの天ぷら。
素材の味をそのままに伝えます。
胸肉、腿肉1ピースずつのかしわ天。
茄子、玉ねぎ、さつま芋など日替わりの野菜天。
鯛、海苔、じゃこなど日替わりのちくわ天。
そしてここに最近、満を持して海老天が加わりました。
ものすごく大きな身がプリプリと詰まっていて、「え?これで280円は安すぎ!」。
都内のちょっとした店ならば、これだけで1000円超えるでしょうね。
香川の天ぷらと言えば上天や丸天といった練り物を指すんですよね。
もちろんこれらもかけうどんと合わせる場合のみですが、提供されています。

つけもいいし、かけもいい。釜上げも釜たまもいい。
おススメは季節限定メニュー、夏だとぶっかけや冷や肉、冬だと肉うどん、カレーうどん、両者をひとつにした肉カレーうどんがあります。
猪肉の入った打ち込みうどんも人気です。
猪肉はあっさりひきしまった豚肉という感じで、クセはありませんでした。

この日はカルピス社がつくった特選バターをのせたという「釜たまカルピスバター」を。
ほのかに酸味と甘味の残るバターが、卵の絡んだうどんに意外と合うんですね。
粗挽きの黒胡椒もかかっていて、まさに和風カルボナーラ。
讃岐うどんの伝統をしっかりと受け継ぎつつも、どんどん進化させていく。
この絶え間ない向上心にいつもグッと来ます。

お客さんはグループで来ても余り話さず、目の前のうどんに黙々と向き合っているのをよく見かけます。
そんな店内の BGM はなぜかいつもジミヘン(Jimi Hendrix)。
孤高を突き詰める姿勢に、相通じるものがあります。

混具合:★★★★☆
知名度:★★★★☆
大盛り:★★★☆☆
コスパ:★★★☆☆

店舗情報

丸香

住所
東京都千代田区神田小川町3-16-1
営業時間
11:00~19:30(月~金) 11:00~14:30(土) ※うどんがなくなり次第閉店
休業日
日曜、祝日、振替休日、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始

テキスト/おかむー

青森生まれのアラフォー男子。ひょんな縁から熊本生まれの妻と結婚し、いまや体の半分は熊本人。幼少時から読書と音楽が命の源で、家には膨大な量の本とCDを所有。妻の断捨離攻撃に震えながら暮らしています。