「その11:JAZZ OLYMPUS!」

神保町を音楽に喩えるならばロックでしょうか。
神保町と一駅先の御茶ノ水は中古CD屋「DiskUnion」には、ヘビメタの専門店があったりとジャンルごとに店舗を構え、レンタルCDの老舗「JANIS」は「無いものは無い」ぐらいの、国内盤の廃盤だらけでマニアの聖地となっています(そのスジが好きな人向けに一例を挙げると「裸のラリーズ」が普通にレンタルできます。Amazonだと場合によっては10万近くの値段がつくことも…)

いやいや、ロックだけじゃないでしょう。
クラシックの中古CD・レコード屋だと「レコード社」、「富士レコード社」、「ササキレコード」といった有名な店がありますし、路地裏には「さぼうる」、「ラドリオ」、「神田伯剌西爾」に代表される古きよき、クラシックやジャズの似合う喫茶店もあります。
御茶ノ水の方になりますが、「ナル」というジャズのライヴハウスもあります。

そんな中、神保町界隈でジャズ喫茶と言えば「JAZZ OLYMPUS!
裏通りにあって最初は見つけにくいですが、その分、静かで落ち着いて、しっとりとした雰囲気があります。
白い壁にかかったレコードのジャケット。
ダークブラウンで統一されたテーブルや椅子、レコードラック。
もちろんその中にはアナログのジャケットがびっしりと詰め込まれています。

店名の「OLYMPUS」とは日本の光学機器メーカーのことではなく…、「BOSE」と並んで有名な米国製スピーカーのメーカー「JBL」が1960年代に出していたハイエンドクラスのスピーカーのこと。
オーディオマニアの憧れの的なのだとか。
この「OLYMPUS」でジャズのレコードを聴きます。
今回改めて店で眺めてみたのですが、スピーカーユニットを覆う格子柄のキャビネットが端正な仕上げで、それがそのまま肌理の細かい音の美しさを生んでいるように思いました。
調べてみるとこのキャビネットは大量生産ではなくて手彫りなのだとか。
そういうことのひとつひとつが音を変えていくのですね。

この店が有名なのはスピーカーではなく、実はランチタイムのチキンカレー。
ガイドブックでも最近よく取り上げられています。
サラサラのルーはしっかりスパイシーながらも店の構えに似て、上品でしっとり。
鶏肉も口の中でホロホロと優しくほぐれます。
この「赤いチキンカレー」は食通で知られるタモリも絶賛したのだとか。
その縁か、スピーカーの脇には雪の中でトランペットを吹くタモリが表紙の『SWITCH』が飾ってありました。

僕は昼の時間にしか行ったことがないのですが、ランチタイムの終わった14時以後は音量を上げてじっくりとジャズを聴くようになっています。
カレーを取るか、ジャズを取るか。
本物って安易にいいとこどりできないものなんですよね。

混具合:★★☆☆☆
知名度:★★★☆☆
大盛り:★☆☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆

店舗情報

JAZZ OLYMPUS!

住所
東京都千代田区神田小川町3-24 お茶の水ホテル昇龍館
営業時間
11:45~16:00, 19:00~23:00(月~金) 13:00~17:00(土)
休業日
日曜、祝日、第一・第三土曜

テキスト/おかむー

青森生まれのアラフォー男子。ひょんな縁から熊本生まれの妻と結婚し、いまや体の半分は熊本人。幼少時から読書と音楽が命の源で、家には膨大な量の本とCDを所有。妻の断捨離攻撃に震えながら暮らしています。