こんにちは、久しぶりにムラファトです!

寒いと、休日も家から出るのがおっくうになってきますね。そんな日、私は自宅でこまごまと作業をしています。特に最近はまってしているのが、製本です。

製本と言っても、分厚い表紙の立派な本を作るわけではありません。線装本、ひもでとじた本を作るのです。

「え、なんだかもろそう」と思うかもしれませんが、この線装本、とても丈夫なんです。ひもでしっかりとじておけば、ばらばらにならず崩れず、場合によってはのりでとじる普通の本(洋装本)よりも持ちがいいこともあります。仮にひもがちぎれても、とじひもを替えるだけなので修理が簡単です。

私は文系の大学生なので、研究用の論文を読むときに製本をしています。ただ、他人の書いた本などをコピー(=複製)することは原則できません。ただし、法律によって例外的に許される範囲が決められていますので、必要な場合は図書館のスタッフさんに確認しましょう。「借りた本を全ページコピーしてとっておこう」などは完全にアウトです。

編集部註

著作物の複製は著作権者の権利で、他人がそれをおかすことはできません。ただし、「私的使用のための複製」と称して、どのような場合にどれくらいなら複製することができますよ、というのも法律に定めがあります。
ここで詳しく書くことはできませんので、必要な方は解説サイトなどを見ていただきたい。
本作りに携わった方々の労に報いるためにも、編集部は「新刊が手に入る本は購入してほしい。入手困難な本は古書店や図書館で出合ってほしい」という立場です。

ともあれ、資料保存や手製のノート作りをするときなどは、なかなか重宝します。ただの紙束をおしゃれな本に変える、という楽しさがありますよ。

まずは材料と道具から。基本的な材料は、とじたい紙、穴あけパンチ、ひもの3つだけです。他に、カッターやのりがあれば便利ですが、無くても問題ありません。

まず、穴を開けていきます。普段私が線装本を作る際は穴を4つ開けますが、紙のサイズに合わせて減らしたり、増やしたりしてもよいです。ただし、ひもを通す時のために、穴は偶数であることをおすすめします。

パンチング

パンチング

さて、ここからが楽しいひも選びのお時間です。ひもといっても色々あります。ミシン糸、刺しゅう糸、タコ糸、紙ひも、麻ひも、編みひも…。自分の好きな色や模様のひも、糸を選べるのは、出来合いの本ではできないおしゃれです。せっかくですから、こだわって決めちゃいましょう。

丈夫さや入手の手軽さを優先するならば、100円ショップで売っている麻ひもなどでもよいですが、紙を痛めてしまうので、できればより滑らかなものがおすすめです。今回は、授業の資料を製本するので、かっちりとしたイメージの濃紺のミシン糸を選びました。1本では細くてちぎれてしまうので、3本束ねて使います。ズボンにゴムやひもを通すときに使うような、太くて短い針をつかうとやりやすいかもしれません。

それでは、肝心のとじ方です。ちょっとこんがらがるかもしれませんが、順番にすればうまくいきます。次の図の通りです。

ひもたち

ひもたち

最初は「???」となるかもしれませんが、くじけず何度かやり直してみてください。そうそう、各穴で背表紙をまたぐのも忘れずに。

なお、枚数が多い場合は、ひもやホッチキスを使って、いくつかのブロックに分けて仮とじしておくと、とじる時にかなりやりやすくなりますよ。

これで、ひもとじの本は完成です。今回は、すこし手を加えて、画用紙で表紙を付けてみました。この表紙に、かわいい柄を貼るのもおしゃれかもしれません(今回は間に合わせに和紙を貼っています。気泡が入っているのはご愛嬌)。

今回は、一番基本的な製本の仕方を紹介しましたが、ひもでとじる製本方法には、他にもいろいろなものがあります。東洋で育まれた線装本は、どれも特別な道具を必要とせず手軽です。日本や中国、韓国など、国によって少しずつ違いがあるので、それを再現してみるのも面白いかもしれませんね。

こたつに入ってゆっくり時を過ごすのもよいものですが、もし気が向いたら、テレビでも見ながらちまちまと製本するのも、また楽しいのではないでしょうか。

完品

完品

ムラファト

歴史学専攻の大学生。最近中国史や韓国史が不人気で悲しんでいる。教授に「製本オタク」と言われることも。もちろん褒め言葉として受け取っている。