一度役目を終えた古物たち 新しい持ち主に手渡したい

画家であり、レトロ雑貨店オーナーでもある中村さん。絵を描き始めたきっかけは、32歳でシングルマザーとなり、子育てをしながら家でできる仕事を探す必要に迫られたから。「作品を売って生活費を工面し、イベントなどにも出展しました」と振り返ります。

長男の小学校入学に合わせて、画と雑貨と珍品の店「モラトリアム」をオープン。店名は、一度役目を終えた物が、新しい持ち主に渡り再び社会に出るまでの猶予期間(モラトリアム)を指しているそう。「親として、ちゃんとした大人になりきれていない状況にある私とも重なる気がして名付けました」

自分の描いた絵と一緒に、数十点を並べて売り始めた古物は、現在1万点を扱うまでに。珍しい物では徴兵検査通達書や昭和時代のガムさや(包み紙)なども。インスタグラムやフェイスブックを見て県外や海外から足を運ぶ人、サイトを通じて購入する人も増えました。「古物には世相が反映されていて、その物が活躍していた時代背景を知ると楽しい。何より新しい持ち主が現れ、第二の人生が始まると思うとうれしいです」

レトロ雑貨店オーナー 中村 佳子さん

1975年、熊本市生まれ。幼少期は福岡市ほか全国を転々とする。32歳で絵を描き始め、数々のコンペティションに入賞、個展を開く。37歳で「モラトリアム」(中央区河原町)をオープン。将来は「画と雑貨と珍品のスナック“モラトリアム”」を開くのが夢。

Time Schedule

6:30 朝食・弁当・晩のおかず作り
10:00 息子(小6)の授業参観に出席
12:00 開店。店番の合間に注文画の制作
18:00 閉店。商品の梱包と発送
19:00 息子とテレビを見ながら晩酌
22:30 片付け、軽い掃除をして就寝

Information

営業日時はフェイスブック(www.facebook.com/moratorium2012/)と、インスタグラム(@moratorium2012)でお知らせ中