熊本地震で小型警察犬の必要性を痛感 小さくて愛らしい“鼻の捜査官”
優れた嗅覚で捜査を担う警察犬。警察本部直属の直轄犬以外に、民間で飼育され、審査会で選ばれる嘱託犬がいます。開田さんは、訓練所近くの川辺川河川敷で警察犬を育てています。
来年度に活動できる警察犬審査会が2月にあり、開田さんが訓練した2匹のトイプードル、コロ(写真上、雄、2歳)とマリ(雌、2歳)が大型犬に交じって参加。2匹とも捜索救助部門で合格しました。
「元々、大型犬の訓練が主でしたが、東日本大震災や熊本地震の際、狭い場所や高所での捜索に小型犬の必要性を痛感した」と言う開田さん。しつけのために預かっていた2匹を、全国でも珍しいトイプードルの嘱託犬に。「嗅覚に大型犬との差はありませんが、小型犬は特に繊細なので、声かけなど安心感を与えるよう、メンタルサポートが必要」
犯罪捜査や認知症の方の捜索など、要請に備え訓練の日々。階段を駆け上がり、不安定なシーソーを渡り、救助者発見を力強くほえて知らせる姿に「成長を感じる」と目を細めます。小型犬の愛らしさを生かし、犯罪抑制や嘱託犬などの広報活動にも期待が高まっています。
Time Schedule
5:30 起床
6:00 犬の餌やり、排泄処理
8:00 朝食
8:30 訓練開始(途中、昼食と休憩)
17:00 訓練終了、片付けなど
19:00 夕食
21:00 餌やり、排泄処理
23:00 就寝
開田 宏さん
1963年、相良村生まれ。警察犬協会公認1等訓練士、シェパード犬登録協会公認訓練師範。高校卒業後、県内の警察犬訓練所勤務を経て、89年、人吉警察犬訓練所を設立。熊本県警の嘱託警察犬審査会に100匹以上を合格させる。訓練所を手伝う娘と同村在住。
Information
人吉警察犬訓練所では「愛犬しつけ教室」を開催。
詳細は0966-24-8186まで
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