自動車用の安全ペダルを開発 踏み間違い事故による悲しみをなくしたい

「私は不器用なので、何日も何度も考える。だからこそ、万人が使いやすいものを発明できると思っています」。1991年、鳴瀬さんはブレーキとアクセルの踏み間違い事故を防止する装置「ワンペダル」を開発しました。運転席の足元に取り付けたペダルを踏み込むとブレーキが掛かり、その右横にあるレバーを右に傾けるとアクセルが作動する仕組みです。

製品誕生のきっかけは、30年前に鳴瀬さん自身が踏み間違い事故を起こしそうになったことでした。3年ほど掛けて開発に取り組みましたが、大手自動車メーカーからは「事故はハイテク技術で防ぐべき」という声が上がるなど、周囲の反応は冷たいものだったとか。それでも「悲しみをなくす」を社訓に、「発明にそろばんが絡むと、良いものはできない。損得抜きにして、ワンペダルを世の中に広めないといけない」という思いで進んできました。ここ数年は、全国各地で高齢者による事故が起きている影響もあり、注文が相次いでいるそうです。「大事なのは諦めない心です」。81歳、利用者からの感謝と喜びの声を原動力に、まだまだ走り続けます。

代表 鳴瀬益幸さん

PROFILE 熊本市出身。城南中を卒業後、熊本鉄工所の養成校で修業を積み、職人として歩み始める。1962年、玉名市で「ナルセ機材」創業。養殖ノリの産業機械を開発・販売し、全国トップシェアを誇る。取得した特許は49件。玉名市で妻と2人暮らし。81歳。

MY SPICE 私の活力源

食事は腹八分にして、毎食後、1日3回の犬の散歩に出かけ、1日約1万歩歩きます。また、歯を大切にしたいので家の至る所に歯ブラシを置いて、よく磨いています。

Infomation

ワンペダルによって防げる事故が数多くあります。一度、試乗しに来てください。「ワンペダル」で検索。
http://www.onepedal.co.jp/