伝統的な「川尻刃物」の手法 受け継ぐため職人の道を歩む

重厚な美しさと長年変わらぬ切れ味が特長の「川尻刃物」は、県指定の伝統的工芸品です。柔らかい地金に挟んだ鋼を1000度まで熱し、手や電動式のベルトハンマーで打つ作業を繰り返し、3日間かけて完成します。

戦前は50軒ほどあった川尻の鍛冶屋も、現在では2軒に。片島さんは「割り込み鍛造(たんぞう)」と呼ばれるこの手法を受け継ぐため、明治時代から続く3代目が高齢になった鍛冶屋に昨年11月、弟子入りしました。

きっかけは、刃物職人の仕事ぶりをテレビで見たことでした。「もの作りがもともと好きで、棒状の鉄が包丁の形に変わっていく様子に興味を持ちました」

刃物を扱うだけに、緊張感漂う工房での修業は常に真剣勝負。現在、「包丁の製作工程は覚えましたが、まだ失敗することもあります。鋼を挟むために地金を割る力加減が難しい」

一人前の証しともいえる、自分の名前を包丁に刻印することが夢。「伝統的技術を残すため、一つ一つの手法をしっかりと身に付けたい。師匠に早く安心してもらえるよう努力します」

1990年生まれ。第二高校卒業後、山口県の大学へ進学。帰熊後、会社勤めを経て昨年11月、川尻の「林昭三刃物工房」に弟子入り。阿蘇郡西原村で家族と暮らす。

Time Schedule

7:00 起床。朝食後、自宅を出発
9:30 工房に到着、修業開始。 刃物研ぎなどや来客の対応など
16:30 修業終了
18:00 途中、買い物をして帰宅
22:00 趣味の革細工を作る。就寝

Information

「林昭三刃物工房」の商品は、熊本県伝統工芸館「工芸ショップ匠」で購入できます。
http://kumamoto-kougeikan.jp/